とある休日の昼下がり。
お客さん同士の雑談中は、我々はお邪魔致しません。
店員の事は気にせず、お好きにお喋りしていって下さいな!
思わせてくれさえすればいい、ね。難儀な性分だこった。
正直者の楓さんには荷が重いぜまったくよー。
(明確な肯定も否定もせず、ただクツクツと喉を鳴らすだけ)
少なくとも俺は知人がその渾名で呼ばれてたらイジメを疑うね。
そりゃこんな苗字だから辿ればそれ系の神様由来なのかもしれんけどさ。
(食っちゃ寝してたら発言にケタケタと笑って)
うっわ市子お前今ダイエットに悩む女子全員を敵に回したぜ。
しかしタルなぁ、……ブハッ(想像して吹き出したらしい)
ふーん。まあ好き好んでそーゆー仕事するタイプには見えねーわな。
いやほらだってベージュって何かお母さん達の下着みたいなイメージが…。
ああ、でもそれこそ人妻が身に付けてたら生活感が垣間見えてイイかもな…(一人でうんうん頷く)
分かってねぇな、似合う似合わないより「赤を選んできた」ことが大事なんだよ。
煽る気見え見えの色だからこそよっしゃこっちも! って気になるんだろーが。
つーか替えるの普通なのか…。でもその様子だと替えを忘れたっぽい?
………え、えぇー(本日二度目)
いやいやそれは年頃のジョセーとしてどうなんだ。
じゃあ何その推定Eのブツは常にばるんばるん状態なの? 違う意味でまたスゲーな…。
しかし人には正装で来いつっといて自分はそれかよ、オネーサン?(からかう様にニヤニヤと笑い)
(お前の事を聞かせろ、の言葉に少し考えるそぶりを見せて)
あー、確かにこっちから訊ねるばかりになってたな。別に嫌って事ぁねーよ。
たださっきのカミナリサマのくだりじゃないが、お前の勘繰るようなモンは出て来ねぇと思うよ。
断言するが、俺は今まで幸せな人生を歩んできた。もちろん多少は不幸もあったけどな。
それでも良けりゃお望み通り、なんでもかんでも思いつくまま話してやんよ。
あ、すみません店員さんこっちもコーヒーのおかわりとデザートお願いします。