とある休日の昼下がり。
お客さん同士の雑談中は、我々はお邪魔致しません。
店員の事は気にせず、お好きにお喋りしていって下さいな!
まあ確かにちょっとびっくりするほどウマいですけども。(がつがつ)
別に急ぐワケでもなしいいッスよ時間掛かるようなら俺マッ○かス○バで待ってるんで。
(などとのたまいながら甘すぎるコーヒーをチビチビ啜る)
………へェ。ナルホド。
(解説を聴き終え、相変わらずの軽薄な相槌。ただし平素より幾分の間が空いた)
思い当たるフシもなくはねーけど……いや、まあいいや。
(出掛かった言葉をクラブハウスサンドの欠片と共に飲み込んで)
総括としては「あんまり当たってない」と反論してーところですが、
先の指摘通り俺は蟹座じゃねェ。むしろ当たってない方が正しい。
この場合気にするべきは「市子サンの目に俺はそーゆー奴に映っている」って点だわな。
(思考を声に出して反芻する。ひとり納得したようにうんうん頷き)
ともあれ「末っ子の蟹座」がそれほど悪い意味じゃあなくて一安心って感じ。
お気遣い有りがたく受け取って理由とやらも訊くのは止めときますわ。
……どうも「モメゴトは大キライ」らしいんでね。
(残っていたコーヒーをぐいとあおる。まだ少し熱く舌がピリッとした)
うーん呼び捨てへの道は遠い。
まあ仰る通り、鬼と言われて平和の象徴とは思わねーわな。
史伝にしろ説話にしろ鬼といえばまず悪玉だし。何か泣いたり泣かなかったりする奴もいた気がするけど。
(適当な調子で首肯しつつクラブハウスサンドを口に放る。早くも完食である)
オールオーケーですよ、そもそもこっちが質問してるワケだし。
あ、すみませんコーヒーのおかわりお願いできますかー?(カウンターに向け挙手)