本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
ん~、来て下さっていて、やっと一息ついたというところだよ。後の予定は…むつかしそうかなぁ(苦く笑いながら)
た、食べながら聞くんだ……(絶対にあの事に違いないとは思っていたが。思わず引きつったように、目を閉じて小さく笑ってしまいつつ)
灯くんが来た時からその事だと思っていたよ。……この場合はどんな返事が良いんだろうとか考えてしまう自分が嫌だね。本当に大嫌いだよ。
……素直に全部明かして楽になれたら、という話題じゃないから小出しで行くよ。
巻物は、テオとの交渉道具に使いたかったの。
内容はずっと神様やっているテオが把握済みなのは分かっていたし、
3つ無ければ鴉の役にも立たないから丁度良かった。
ふと気になったよ……灯くんは、どんな答えなら…良かったかな?