本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
(幸せそうに小さく笑ってお茶を飲む相手をにこにこ見つめながら)
当然じゃないですっ。来て下さった皆さんのご厚意ですよっ。……うんっ、本当に嬉しい。
(口元の前に両手を軽く組み合わせて目を閉じて至福に浸る表情で)
いえっ、本当に限界突破しちゃって、暑い最中に『妖精さん(お察しください)』を見ちゃったんですよ!
(それすらも楽しかったと言わんばかりに微笑んでから)
……何でもいいんです。来て下さったのでしたら、何としてもその方のお役に立ちたかった。
それを考えると暑さなんてへっちゃらですっ!
(ぐっと自分の掌を握りつつ。
しかし、ため息後の相手の言葉を聞けば)
……大丈夫です。私の心配なんてもうしてくれる人なんかいませんから。
(暗に「小人になってしまった」時を思い返して自嘲気味に呟きながら)
夜はコンビニのご飯かデザートとか……コンビニって本当に何でも揃うんですねっ(ぐっ)
いえいえっ!お姉さんに使いっ走りをさせるわけにはいきませんからっ!
もし、一緒に食べていただけるなら、自分が買いに走ります!(ぐっ)