本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
ううんっ、お礼を言ってもらう程じゃないんだよ。
ただ、楽しくてやっているだけだから。
ああ、確かに学校がコミュニケーションの場としては一番大きいかもっ。でも、お話して自分の居場所を見つけるって意味では、学校だけじゃなくて色んな所に行くのもお勧めだよっ。
うんっ、上手くいくよ。わたしが引くとこのカードめったに出ないのにね(テーブル上では「太陽」のカードがオープンされている)
実は占いは好きだけれども、占い師じゃないんだ。占い屋さんなんだよ。
未来の占い結果を見て、目標と違う悪い所があったら、問答無用でこちらで対策調べて、後はその人の努力で捻じ曲げてもらう……そんな占いを目指しているんだ。とても難しい事は知っているし、はじめてからも実感したけれども……
本当の占い師さんが知ったら「無茶だ」って卒倒しちゃうね。(小さくくすくすと笑いながら)
「また、何かあったら」是非遊びに来てね。……これ、テレビでやっていたけれども。
【占い師は尋ねられたことには全て答えているから、また来てねはタブー】とあったんだけれども、
何か問題が発生したらまた別問題だよね。(冗談めいて笑いながら)
頼るのではなくて、道筋をこじ開ける為なら、いくらでもお手伝いするよっ。
占いじゃないお話も大歓迎するよっ。また遊びに来てねーっ!
(相手を入り口までお見送りして、カードを整えながら)