本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
(別のお客さんの声が聞こえたので、振り向き)
『武道先輩、こんにちは』
『先輩もこちらの占いに来ていらしてたのですね』
『ここが待合室のようですから、ここで待てばいいかと思います』
『流石にこの暑さにチョコレートは…溶けないうちに頂かないとですね』(苦笑)
Σ!!(慌てて入ってきた遊琳さんを見て)
『大丈夫です弥逢先輩!まだ普通に待てるほどには生きてますので…!』(汗)
『先輩の方こそ占いの方は無事に終わりましたか?』