本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
ええ。……うふふ、子育ては初めてのことだから不安だけどしっかりしなきゃね。
あらあら。
ごめんなさいね、野良猫が乱入することもあるの…寝子島は猫が多いから、よくあることかもしれないわね
どうしてわかったのかしら。
そうねえ……たしかにみんなにオススメされて……療養、だったかしら
引越しが決まる前後はひどく落ち込んでいたから、たぶん気を遣ってくれたんでしょうね
……強迫観念になってたら、ちょっと困るわね。
寮……身近で大きな組織……ううん、ピンと来ないけれど、学校へはちゃんと通おうと思うわ。
思い立ったのが学校ってだけだけれども……
……あら?
ほんとうに、その通りの……現実ならいつも見ているわ、でも……
……参考にするわね
上手くいくと聞いて、安心したわ。占いもたまには捨てたものではないわね(こくり)
ありがとう、小さな占い師さん。