本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
ありがとう(飴をひとつ取り)
そして、はじめまして。ロザリー・マルリアーヴよ。
そうね……早めに答えを出しておきたいことではあるのだわ。
答えを出すっていうよりは、覚悟しておくのほうが、表現としては正しいかしらね。
私、最近寝子島に越してきたばかりなの。息子と二人でよ
(飴を指で弄びつつ)
でも……やっぱりたった二人で異国の地で暮らすのは不安だわ
私たちが寝子島でうまくやっていけるのか、占ってもらってもいい?