本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
ん、大丈夫!
ついでにコンビニ寄ってお菓子とか飲み物買ってきた! 差し入れってことで!
【と言って、グミや緑茶のペットポトルを取り出しつつ】
よろしくー詠ちゃん! 俺飛吹蓮太郎っていうんだ!
うちの後輩がお世話になってんな!【にかっと笑いつつ】
猫と暮らす、か…良いな、それ!もふり放題じゃねえか!
しかも詠ちゃんみたいな美女も一緒なんてすごく良い!
入ったら一生抜けられんじゃねーの? 一生住み続けちゃうんじゃねーの?!
【と脳内で妄想を繰り広げながら興奮してしゃべる】
…………
【説男くんの気配りに関心するかのように微笑み】