本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
………?…………………(ホーエンハイムさんをじーっと見て)
…あんた。「ナツメ・マリアンヌ・ナシ」の名…あーイヤ。やっぱ。気のせいだし。
コチラこそ…そう。「ハジメマシテ」どーも。ヨロシクシスターサン。
コラコラ人聞きのワリーコトゆーなちゃんと毎度占って貰ってっし今回もだし?
(子供相手にするような口調でわざとらしく言ってはみるものの。
片眉を上げて、皆口さんの飛吹さんとのやり取りを眺めて。頬っぺぽりぽり。
皆口さんにナニカ思うところがあったのか、声のトーンを落として)
長居すんなら。気ーつけた方がいいかもね。なんせココはこの世の縮図。
特におたくみてーな手合いはほんのヒトコト喋るだけであのコに占われる…つーか。
ヘタしたらとっくのムカシにさ。お見通しなのかも知れんぜ。ナニもカも…ね。
冗談だけど(しれっとぼそり)
まーなんすか。ココの勝手は分かってっし気は遣わねーでくんな。「皆口サン」。