本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
んん?おお。コンニチワ。オネーサンは…
(皆口さんにナニカ言いかけるが、飛吹さんに声をかけられて「フム」)
………。運命かどーか分はからんけど。どーやら忘れてるみてーだね。1個。
コッチはハッキリ覚えてんよ。そのツラもテンションもさ。
スゲー前マササントコでも会ったろ。つまりコレで都合4回ってワケだ。
あたしはシジマイチコ。…もー知ってんのかな。公録来てくれてたんなら。
まーなんせ(気持ちほがらかめに)ヨロシクな。飛吹サン。
(と言ってからロクに間も置かず再び皆口さんへ)つーカンジに知り合い。
ンで………おお。
(マナが来るなり)オッス。ざっと…600年ぶりぐれーになんのかな。
(なんとなく武術の構えっぽいなんか腰の引けたヘンな姿勢で距離保ちつつ)
モチロン元気ゲンキ。お肌ツヤツヤだし。マナにゃー負けるけどね。
(マナの倉前さんへの応対の様子に、つい微笑みながら。三たび皆口さんに)
見てのとーりココの常連。ソレもお嬢困らして楽しんでる悪質な(ニヤリ)
だしモチロン占い目当てだけど…コッチはあとに回して貰っていっすよ。
おたくのが先に来てんだし。あたしの番スサマジー長さになるかんね間違いなく。