本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
困ってること……(真剣な顔で考え込んでからこくんと頷き)うん、わかった。るいり日本語へた、でもがんばって話す。
大人のひと、いっぱい。ひとりでくることあんまりない、だからびっくりした……だけ。もうこわくない。説男がやさしくしてくれたおかげ
胡麻団子買う?(きらきら)
いっしょ買いいく、叔叔やはる、小姐や爺々婆々のぶんも買う。
説男は叔叔知ってる?叔叔おなか冷やす、風邪ひく?だいじょうぶ、ここくる前毛布かけてきた。すやすやしてた
説男はつちのこ派?……じゃあるいりの敵。でもいいひとだから許す。
???……むつかしくてわからない。
怖くても怖くない言う、るいりにもある。……かっこつけてると違う、心配させたくないから?
ちょっとだけわかる。
説男、あの人のともだち?だから説男とあの人似てる。説男もなんだか寂しそう。にこにこしてる、でもあの人と似てる……さみしいこと、あった?(澄んだ大きな目でひたと説男さんを見据え、頭をそーっとなでようとする)
にーはお。
やっぱりさみしい?説男のいうとおり
あいやーかわいい子いなくなる?蓮太郎はかわいい子すき?るいりのこともすき……??
るいりきたからさみしくない、元気だすといい