本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
……あ、こんにちは!
【ぼんやりと眺めていたところを、七瀬くんが入ってきて、笑顔で挨拶する】
【るいりちゃんの寂しそう、という言葉を耳に入った時、目を丸くした後、すぐに笑って】
あー、ばれちゃった? 寂しいのって…うん、寂しいよ…
だってさあ…君みたいな可愛い子がだんだん少なくなっちゃってるんだもん!
そう思うと切なくなるよ! もう!
その代わり、増えたけどね! うん!
君や、説男くん、そしてさっき入ってきた文系くんが入ってきたから、俺、寂しくない!
【グッと親指突き立ててみせる】
んでー説男くん、なにをしてるのかなー?
新手のナンパ法でも試してるのかなー?【首かしげながらにこにこと】