本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
こわくないよ~。占い師さんは優しいひとだよ。お話もちゃんと聞いてくれるんだよ。だから困ってる事があったら何でも話したらいいと思うよ~
びっくりしたよねえ?(同調するように首を傾げ)大人がいっぱいいるもんねえ、でもだいじょぶ!オレ以外も、みーんな、いいひとだよ、だいじょーぶ。
わ~しょんぼりさせちった~っ、、、あとで胡麻団子探しに行く?んじゃるいりちゃんが占い終わったらあとで買いに行く?
ジニーさん、お昼寝か~。大丈夫かなあ。ジニーさんお腹冷やしてないかな……
そうかな、はるって言うんだ?はるさん?
はるさん、どっか行っちゃたんだー?大丈夫?ちゃんと帰って来れる人なのはるさん?
うん、つちのこ食べよ食べよ~。なんかねえ、色んな味あるの。みかんとか……?そっか、るいりちゃんはなめこ派か~。オレ?オレはそーだなあ、、、、コレを言ったらみんな怒るんだけど、オレはどっちも好きなんだっ!だってどっちもおいしいじゃん!ケンカよくない!
(蓮太郎さんを気に掛ける瑞麗さんに、こっそりと)
あー、あの人は、蓮太郎さん。オレの友達。すごくいいひとなんだよ。
さみしそうなのはねえ、さみしいコトがあったから。
でもねえ、笑ってるのはさみしがってるって思われたくないからなんだよ。るいりちゃんには分かんないかな?たとえばさー、怖いって思ってる時でも怖くないよっ!って言っちゃうときあるじゃん。それは恥ずかしいからってのもあるから、ちょっと違うかな。
心配されちゃうと余計に、辛いってゆーか、申し訳ないって思うひともね、いるの。
んーだから、そう言う時はね、知らない振りしてこっそり励ますんだよ。
今の話、ナイショだよ。(とるいりさんに片目を瞑って、人差し指を口に充てる