本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
気ィ遣わねーでくんな嬢ちゃん、勝手にやらせてもらってんぜ(維都月さんにひらひら手を振り)
にしても満員電車並みに人口密度たっけーな
説男は親父知ってんのか?こいつあ奇遇だな!どうよ、俺様ちゃんとそっくりのハンサムだろ?
はは、冗談だって!まー俺様ちゃんは男だかんな、可愛い女の子をエスコートすんのは当たり前だろ(夏朝さんにぱちりとウィンクし)
あやめちゃんとこにゃ昔っから世話んなってる。このグラサンもあやめちゃんとこで買ったんだ、どうだ、似合ってんだろ?ウチは目ェ悪い奴多いかんなー双子の兄貴も……まあどうでもいいか
あやめちゃんは相変わらずネクラだなーまーそこがおもしれーんだけどさ。顔色悪ィけどちゃんと食ってる?たまにゃウチに飯食いに来いよ、お袋が腕ふるうぜ
えーっとそっちの美青年も占ってもらいに?(蓮太郎さんを見て)ふーん、人に言えねー事情がありそうだな……お互い様だけど
おっと、俺様ちゃんの番か。
じゃーちょっくら行ってくら
すぐ済むからお嬢ちゃんはスタンバってな(夏朝さんに人懐こく笑いかけ維都月さんについていく)