本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
お待たせしました~っ。順番的には次のピンクの方……というか、自己紹介っ!
私は、寝子高の1-4組の維都月茉菜って言いますっ。どうかよろしくお願いしますっ。(ぺこりとお辞儀)
あわわっ、可愛くないですっ、可愛くないですっ!!
(元々物凄い照れ症の為、予想外のお言葉に顔が真っ赤)
わあっ、絆創膏ありがとうございますっ!
(ありがたく絆創膏を頂戴して、今鼻に張るべきか死ぬほど悩んで、今鼻の頭に張ったら笑いにしかならないと我慢をして)
ご心配をお掛けして済みません……!
(絆創膏を片手に、浅葱さんに恥ずかしそうにお辞儀をしつつ)
良かったら座ってください。買ってきたばかりなので、新品ですっ。せめてのんびり寛いでくださいっ。
(そっと差し出す、ウーロン茶の紙コップとクッキー)
さてっ、お待たせしました、どうぞなんですよ~っ!
(三夜さんをご案内して中へ戻っていく)