本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
わーいオレは何となく来ただけなんだけどー、あやめちゃんと会えたからスッゴク嬉しいー♪
(あやめさんが口元を隠したから、笑ってるんだなあ、と思って、嬉しそうに笑います)
ねーねー、順番待ちの間、あやめちゃんとお話しててもいい?
旧市街シンジケートだ!
わ~じゃああやめちゃんは、他の三夜家の人と知り合いなの?
三夜さん家って眼鏡の人多いのかなあ?
そうなの?昔からー?あやめちゃんカワイイのにぃ~ねえ、ライ兄さん?ライチさんもそう思うよね~(雷一さんの方に振り向き同意を求め)
(おろおろするあやめさんのほわーとした笑顔向けて)
わわ~あやめちゃ~ん、これ、手伝ってぇ~おねがーい
(服の袖を引っ張ろうと)
(蓮太郎さんが振り向くと、ココアの缶の残りが気になるのだろうか?缶の中を覗き込んでいる。気のない返事)
きぐーだねー。
占い……そっかー占ってもらうんだねぇ~占い師さん良い人だし、良く当たるって評判だよねー
あ、オレ、オレはねー冷やかしー。だからさあ、センパイもここで待ってなよ~お話でもしながらさー
(まだ缶を覗き込んでいる)
うーん、じっと見てたら万華鏡みたいな気がしてきた
センパイはいつも通りイケメンだよねー万華鏡よりイケメン見ようっと
(と、やっと顔を上げる。えへへ、と蓮太郎さんに屈託のない笑みを向け、いっさい変化なく朗らかに話を続けます)
あっちの方にかわいこちゃんいっぱいいたよ~、あと、30代の人もいるからさー一緒にしゃべり場しよーよ~
(と、皆さんがいる方へ顔を向けて)
この時期花粉症も多いからさー、あれだったら中にも入れるよ~