本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
おー盛況だな。腕のいい占い師ってのはマジだったんだな
俺様ちゃんは三夜雷一、旧市街の大家族三夜家の出身だ。石を投げれば三夜にあたるってことわざもあるくれーの有名人だ!
お、誰かと思えば眼鏡屋の看板息子じゃねーか。遠慮せず入ってこい、知らねー仲じゃねーんだし。ガキの頃はよく一緒に遊んでやったろ。覚えてるか?ライ兄だ
嬢ちゃん勝手に邪魔してるぜー(茉菜さんにひらひら片手を振って挨拶)うるさくてわりーな、気にせずやってくれ。こっちはトークで暇潰してっからさ
そうか説男か、童顔だけど成人してんの?
そーそー占い。ちっと見てほしーことがあってさ。ってか俺以外みんな10代?まじで?俺だけ不真面目30代べしゃり場?
そういやお前布団屋の倅か?旧市街で見たことあるぜ。あのネカフェいいよな、ドリンクバーも豊富で
布団屋がやってるだけあって椅子の寝心地抜群だ
あ、譲るつっても順番は守ってくれよ!ねむるの次は俺だぜーけど女の子を外で待たせちゃ可哀想だろ
譲るのは椅子だけさ