本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
『お酒は20歳まで!』(妙なところで区切った)
……と言うのは置いておいても、なるほど少しずつ貯めていけば確かにばれなかったかも知れない。考えなかったなぁ……(痛恨とばかりに悔いている)
ん~、良い所ではあったけれども、居心地のいいところではなかったかも知れないねぇ。
寝子島の今と比較すると、家庭教師の人とお手伝いさんがいなくなって、ご飯が自動で出てこなくなって……
来た当初は洗濯機も炊飯器も使い方も分からなくって、作ってもらうって概念がなかったから、全部手探りでやった! 『お米を洗うのに洗剤』ももちろんやったよ!(王道)
唯一、買い与えられたパソコンと携帯で調べながらやって、やっと最近サンドイッチ以外に時々殻が入った目玉焼きが出来るようになったんだよっ!(満足げに胸張り)
育ちの良さは全部本土に置いて来たんだよっ!……育ちの良いひとは寝子島に来てから、食材をどうしていいのか分からなくてレタスを丸かじりして飢えを凌いだりとかはしないんだよっ!(ぐっ)
(しばらく考えてから、冷静に)……お父様が何を考えているかは分からないけれども、もう手遅れ感が半端無いかな。お父様は大人しく会社の建て直しをやっていればいいんだよ。
あわわわわ!変な虫とかそんなにすごい事ではないんだよっ!
だって食材が悪いから!虫は美味しい方から食材を食べていくんだよっ!
むしろ朱蘭さんの方こそ気をつけるべき!!(力説)
だって、おともだちだものっ!
おつまみっ?
コンビニのおつまみって、ご飯に入れて炊くと美味しいよねっ(限りなくB級グルメ)