本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
よろしくお願いします。(冗談めいたように深々と座ってからお辞儀をして)
うん、加瀬くんって薄情だよね。(悪びれもせず日常会話の如く、おだやかに表情も変えず)ハイソサエティ特有の気配がするよ。(目を閉じて微笑みながら)
聞き流していたら気にならないけれども、それって実はもの凄くややこしい関係だよね~。
じゃあちょっと複雑に……どういう展開の仕方だったかな?(占い屋さんとしても大変ワイルドな事を言いながらカードを10枚引いて)
その人は加瀬くんにとって、昔ものっすごく面倒な人だったのかな……。寝子島にきてから、やっと考える余裕が出来た感じかな…?
加瀬くんんは、表層上は、その人の事を感謝しているって「思っている」けど、深層心理だと「信頼していない」
加瀬くんはその人に思うまま好きにさせてもらっていて、確かに「お世話になっている」けれども、「向こうも加瀬くんにお世話になっている」から……うん、この関係は相互依存だねぇ。
アドバイス的には、酷いことして切っちゃった方が、心がすっきりして未来は明るいんだけれども……これだと、加瀬くんの失うものが余りに大きいから……。カードには、アドバイスとしては、
1.一度リスクマネージメントして、現状の、その人について改めて自分の心に目を向ける。
好きなのか嫌いなのか、使えるから感謝なのか感情の感謝なのか。
将来的には縁を切らないととにかくずるずる続く関係だから、縁を切らずにその人との関係を続けるなら「対策が絶対不可欠になる」よ。
2.その人の行動パターンと行動心理を分析する。
どういう心理でこの行動を取っているのか。どういう状況だから加瀬くんと対峙しているのか。こういう状況に陥った場合、その人はどんな行動をとるのか。
その人の全てを事前把握しておくこと。
そうすれば、精神衛生上も安心できるし、何が起こっているのかも状況把握しやすくなる。
3.2を踏まえて、状況を合理的に解釈し、自分に有利な条件に持って行くこと。
感情は…アドバイスには含まれていないから、対策にはもう無償の感情論はいらない位に手遅れなのかも知れないって事かも知れないね(汗)
その人を、人ではなく、事象として捉え、科学的に分析して、違和感無く八方美人的に自分にとって少しでも有利に持っていくこと。
……何だか、政治をする人の人間関係みたいになっちゃったねぇ……(汗)
少しでもお役に立てれればいいんだけれども……