本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
(コンビニの袋をぶらぶらさせながら戻って来る)
タダイm…(母屋の話し声に気づいて。一旦口をつぐんでから小声で)…お客か。
(なるべく物音をたてないようにそろりそろりと中へ入り。…静かに着席。
占い客のプライバシーを考慮し、ヘッドホン装着。携帯音楽プレイヤー起動…)