ドアを開けると簡素なベッドが見える。
その前にはこの部屋の住人が拘ったのだろう、部屋に不釣り合いな程綺麗に磨かれたアンティークの机と椅子が鎮座している。
食器棚の中身はガランとした中に、ぽつりとアンティークのティーセットが並べられている
…たまに上機嫌でお菓子を焼く姿がみられるとか…。
わからなくて、いいよ
愛情なんて、
誰かに理解されるものじゃないって
なゆたは思うから…
(眉を下げ、へにゃりと笑いながら紅茶の用意をする
うんっ、
冴来は甘いのが好きだと思ったから、
ちゃんと用意しておいたよっ♪
(にぱっと笑いながら振り返り
お砂糖もね、拘ってみたんだ!
見てみてっ?
(レースの様に細かく加工された砂糖の入った瓶をテーブルへ置き
すごく可愛いよね、
冴来、
こういうの好きかなって…
(少し頬を赤く染め、視線をうろうろとさせる
さ、紅茶できたよ!
(銀のトレーにクッキーとティーセットをのせてテーブルまで運び、並べる
あっ、冴来、冴来っ
ハート型のピンクはイチゴ、
白いのはバニラ
丸いブラウンはチョコで、
白いのはバターだよっ
た、食べてみてっ?
(きらきらと期待に満ちた目で冴来を見つめる