ドアを開けると簡素なベッドが見える。
その前にはこの部屋の住人が拘ったのだろう、部屋に不釣り合いな程綺麗に磨かれたアンティークの机と椅子が鎮座している。
食器棚の中身はガランとした中に、ぽつりとアンティークのティーセットが並べられている
…たまに上機嫌でお菓子を焼く姿がみられるとか…。
冴来は、綺麗だよ
すごく、すっごく綺麗
冴来がどんなに否定しても
なゆたにとってはただそれだけが、
すごく、なによりも大事な事なの
歪んでてもいいよ、
なゆたは冴来が大好きなの!
そだよっ、座って座ってっ!
(椅子を引いて手招きしながら
紅茶いれるね?
クッキー、試しに焼いたんだっ
上手にできたと思うの、
その、だから…
冴来に食べてもらえたら
なゆたすごく嬉しいんだけど…
(俯き気味に冴来の表情を窺う