対の衣装を着た精巧な造りの双子人形と
人形サイズの調度品が置かれている。
誰かがここで1人遊びしているとかいないとか。
いいよ。
ただ聞いてもらいたいだけだから。
戸惑わせるだけだってわかっているんだけれど
言わずにいることが出来ないの…。
煩くてごめんなさい…。
貴方はそう言うと思った…。
…みんな、私を妹思いのいい姉だって言うけれど
私は、いい姉なんかじゃないんだよ?
あの子の事は可愛いし、大切だけど
あの子の幸せの為にって必死になって
あの子が一番大切だって、
そう思って生きてきたはずなのに
もうそれが辛くて苦しくて、
逃げ出してしまいたくなるの…。
いつの間にかあの子を一番には思えなくなっていて
あんな子いなくなってしまえばいいだなんて
考えている自分に気づいて、絶望して…。
あの子の事だけじゃないの…。
私はとっくの昔に、狂ってしまっているんだよ。
人としての心を、何処かに置いてきてしまっているの…。
私には、誰かに優しくして貰う権利なんかなくて
それなのに、優しくしてもらいたいと願っていて
そんな自分の薄汚さに、嫌気がさす…。
私はもう、生きていたくなんかないよ…。