対の衣装を着た精巧な造りの双子人形と
人形サイズの調度品が置かれている。
誰かがここで1人遊びしているとかいないとか。
与えられるばかりは、不安なの…。
いつか与えてくれる人達が
私に飽きれて、去ってしまわないかって
怖くて怖くて、仕方が無いの…。
甘えていても、いいのかな…。
私は変わりたい…。
変わりたいけれど…。
だけど、無性に誰かを傷つけたくなって…。
どっちが本当の私なのか…分からない…。
もう、嫌…。
こんなこと、考えたくない…。
私はもっと、気楽に生きたい…。
(考えを払う様に緩々と頭を振り
ヒルデガルドからそっと離れ)
…私、失恋だなんてしていない。
あの人はまだ一緒にいてくれている。
離れ離れになったわけではないの。
慰めだなんて、いらないわ。