シーサイド九龍は時空が歪んでいる
外観からおよそで目測した階数と内側で体感する空間とが食い違っているのだ
本来五階建てのはずが、どうかするとその倍の倍の奥行と広がりをもつ迷宮にも感じられる
このビルが廃墟となったのもそのあたりの致命的な設計ミスが原因か
構造上重大な欠陥があるのは火事や地震が起きたら一たまりもなさそうな複雑怪奇な配線や通路の様子からも明らかだ
神魂の影響か、地脈の乱れか
今日もシーサイド九龍は飽食を知らぬ鯨の如く哀れな遭難者を胃の腑に呑みこむ……
好奇心から肝試しに訪れた愚かな若者も
一夜の塒を求めて身を寄せた浮浪者も等しく
現実か幻覚か
寝て見る夢と起きて視る夢の境は何処にあるのか
全ての真実は闇の中……
~ルール説明~
サイコロを使ってシーサイド九龍を探索するゲームです
シーサイド九龍では時空が歪んでおり、夢か幻か、不可思議な事象が多々発生します
PCさん方はビル内を徘徊しているうちに在りし日の九龍城砦に迷い込んでしまったようです……
はたして五体満足で元のシーサイド九龍に生還できるのでしょうか?
■左のサイコロの目:架空の九龍城砦におけるPCの現在地
1:路地の行き止まり 2:寂れた廟の近く 3:ゴミ捨て場 4:鳥籠を鈴生りに吊った軒下
5:配管から水漏れのする足場の悪い階段 5:闇医者の診療所前 6:ポルノ映画しか上映しない劇場
■右のサイコロの目:PCが遭遇するイベント
目が大きければ大きい程危険度高。注意!
白
1:麻薬中毒者の死体を発見する 2:厚化粧の娼婦(男娼)に袖を引かれる 3:チンピラに絡まれる 4:天井が崩落 5:人買いに誘拐されそうになる 6:人肉饅頭売りが包丁を振りかざし襲ってくる
黄
1:もう一人の自分とすれ違う 2:迷子の子供を見つける 3:犬鍋にされる運命の愛くるしい仔犬がうるうる潤んだ瞳でケージ越しに見つめてくる 4:自分がもっとも恐怖・嫌悪する人物や対象を幻視する 5:自分がもっとも幸福だった頃の幻覚を見る
反応は各自におまかせ
ご自由にRPをお楽しみください
Hi kIds, هل أنت جائع؟
(晩餐の蒸かしたジャガイモを子供に分け与える)
الليالي الباردة wooo...
…!……!
(もう一人の自分を睨みつけ
「大嫌い!いなくなってしまえ!」と叫ぶ様に唇を動かし
隠し持ったナイフを取り出し投げつける
…。
(ゲージから子犬を出す。
じゃれついてくる子犬を
悲しげに微笑んでそっと引き剥がし、その場を後にする。
…?
……。
(見知らぬ場所に迷い込み、諦めた様に溜息をつく
っきゃ!なによ、危ないわね!
足を踏み外すところだったじゃないの!
そっちがぶつかってきた?
わけがわからないわね。
私の通行の邪魔をする貴方が悪いのよ。
鬱陶しい…。殺してやろうかしら…
寂しい…眠れない…。
会いたいよぅ…。
私やっぱり、まだ迷子みたい…。
(とぼとぼと歩きながら
(刺すような視線に気づき振り返る)
……ッッッぶね!?
おい! どういうつもりだ! 刃物とかシャレになんねーぞ!
テメッ…逃げんな!
…はぁ…サツ呼ぶか? あー…でもここにサツが来ると情報屋の奴困んだろうな…。どうすっかな…。
とりあえず、ここら辺でたむろしてるガキどもに警告しとかねーとやベーだろ…。
(マジックで大きく壁に『危険!コノ先、人殺シ出没!!!今スグ二引キ返セ!!!』と警告文を残す)
はぁ…本腰入れて人払いするか…俺もこんな所から身を引かねーとな…十分に探索したしな。
(カメラを片手にフラフラ歩いてきた)
相変わらず雰囲気は一丁前だな。
…? 空気が変わったか?
(劇場内に新たなケージを見つけ
貴方もここからでたいの?
嫌よ。どうせ貴方も逃げるんでしょう?
犬鍋なんて、趣味の悪い物食べたくないけれど
逃げられるぐらいなら、いっそのこと…。
…でも、ケージに貴女を閉じ込めたままじゃ
貴方に充分に触れられないわ…。
ねぇ、やっぱり出してあげる…。
だから、少しでいいの。
私と一緒に、遊んで頂戴?
…この劇場は嫌いなのに。
同じ場所をぐるぐるとまわっている気がする。
本当に変な空間ね。
(床に置かれたケージに気がついて
なに、どうしたの貴方。
そこから出たいの?
…いいわ。今出してあげる。
ちょっと待ってなさい。
(ケージを開けた途端、走りだし
逃げ去って行く犬を見つめて
…やっぱり出してあげなければよかったわ。
……冴来、いないなぁ~…。
っと、わわ…っ
(歪な階段に足をとられ、たたらを踏む。同時にピシャッと足元で水が跳ね
~~っっ!
もーっ!!
歩きづらいっ汚いよっ
(眉間に皺を寄せて頬を膨らませて
………?
この声、冴来?
冴来、冴来?いるのっ?
(満面の笑みで声のする方へ走り
冴来っ
やっと見つけ……っ!?
(抱きつこうとして振り払われ、尻餅をつき
………うぁっ
…冴来、冴来、冴来、
さ、き…っ?
なんで、拒絶するの、
な、なゆたは、なゆたは、
なゆたは、もうイラナイの…?
ちが、う……ちがう、違う違う違う…
冴来は、
なゆたの大好きな冴来は、
そんな目しないもん…
君は、誰?
(虚ろな瞳で幻覚の冴来を見つめながら
……消えた…。
(張り詰めた空気を逃すようにため息を吐き
あれは一体なんなのさ、
なゆたの冴来はあんな顔しないもんっ
(苛立たしげに一度壁を蹴り、眉間の皺はそのままに歩き出す
(袖を引かれ、バランスを崩しそうになり
ちょっ、と…誰!?
危ないわね、なにをするのよ!
…また貴方なの?
会えて嬉しい?
残念ね。
私は二度と会いたくなかったわ。
本当に汚らわしい、触らないでと言ったでしょう。
耳が悪いの?それとも頭?
貴方と遊ぶのが嫌なら、娼婦にならないか?
どうやら悪いのは頭のようね。
私はそんなに安い女ではないのよ。
悪女の素質がある?
ふざけた事言わないで。
私、そんなつもりは、少しも、ないのに…。
ああもう、煩い!
私に関わらないで!放っておいてよ!
なにここ…。
下品な映画しか上映してないじゃない。
皐月様の映画館とは大違い。
不愉快極まりないわ。
(露骨に顔を顰め、劇場からでて
…だあれもいない。寂しい…。
会いたい。会いたいな…。
…駄目。迷惑になるから。
そんなこと考えちゃだめ…。
寂しい…苦しいよ…。
もう、何もかも忘れて、眠りたい…。
(沈んだ声で呟きながら、
劇場の扉にもたれ掛かって目を閉じる
またここに来ちゃった…。
ここはなんだか好きだからいいけれどね…。
籠の中からでた鳥が、幸せだなんて限らない…。
少なくとも、私は…。
なあに?また迷子?
さっきの子とは別の子みたいだけど…。
…うん、そう。私も迷子なのよ。
迷っているの。ずっとずうっと、ね…。
・・・よう!俺!(もう一人の自分に手を振って
なんてな・・・これも幻覚か・・・
・・・これじゃあ狂っているのは誰なのか分かったものじゃ無いなァ(歩きながら
えへへ~♪
(綺麗な洋服を身に纏い、上機嫌で歩く
ん~、ここはどこかなぁ?
なにかお店…冴来のいきそうなとこ~…
(きょろきょろと辺りを見渡して
…お医者さん…?
病院にしてはちいさーい…。
此処はあり得ない、かなぁ。
(ゆるく首を横に振り、路地を歩く
……小さなお医者さん、
とても繁盛してるようには見えないんだけど。
……お兄さんたち、
なゆたに何か、ご用なの?
え?なぁに?商品?
くふふ、なゆたを売るの?
(口端をゆっくりと上げて、人買いを見る
じゃあ、お兄さんたちはわるい人なんだね!
なゆたね、正義のヒーローなんだっ
…だから、
(左袖からG26を取りだし、照準を定めて
悪者は、やっつけなきゃ、ね?
(歪に微笑みながら、人買いの頭を数発撃つ
あーあ、わるいことするからだよぅ
バイバイ、お兄さん~
(頭を撃たれ血濡れのそれを一瞥し、踵を返す
冴来、冴来、無事かなぁ…
ここはわるい人がいっぱいみたい…。
ココはゴミ捨て場、ということはコレもゴミですかね。
(ガンとケージを蹴れば戸が開いて中から犬が出てくるだろうが、一瞥することもなくその場から離れ)
ただ泣いて助けを乞う奴は好きじゃないです。
……生きたいなら、吠えるなり噛みつくなり走るなりなさい。
おや、これはまた不可思議な。
夢幻か現か解りませんが、たまには散歩も悪くないですねぇ。