ダンシングで人類愛な祭りの準備｜リアクション

ダンシングで人類愛な祭りの準備

【ダンシングで人類愛なお嬢様の奮闘記】

　これはとある休日の話。

　その日、久良木優菜は休みを利用して、他校の文化祭などの実地調査に赴いていた。

「今年の寝子祭、絶対に失敗できませんっ！」

　優菜は大変な意気込みで決意の拳を握り固める。
　というのも、そもそも彼女が実行委員の長に立候補したのは、その場の『勢い』であった。
　それが何の運命の悪戯か、うっかり副委員長に任命されていた。

（……実は文化祭、今年が初参加なんです……）

　優菜はいわゆる『お嬢様』だったが、人並みの責任感とプライドはあった。

（お父様やお母様、お兄様に恥ずかしくないようにしないと……。それにお祭りを楽しみにしている皆さんをがっかりさせるわけにはいきませんっ……！）

　そんなこんなで、優菜は持ち前のアグレッシブさであちこちの文化祭を体当たり取材した。

（おお、学生が主体となって色々な企画で盛り上げていくのが文化祭なのですね……！）

　そうして、今日も優菜は社会を学んでいく。