仲良くなりたい｜リアクション

仲良くなりたい

☆七夜あおい

　５組の今日の日直は、八神修と七夜あおいだった。
「高いところは俺がやるよ」
　黒板を消そうとするあおいに、修は優しく言う。
「ありがとう、修君」
　いつも笑顔で挨拶を返し、感謝を忘れないあおい。
「どういたしまして。……ところで、もうすぐ寝子祭だな」
　黒板を消しつつ、あおいから目を離さない修。二人で話せる貴重な時間を無駄にしたくない。
「そうだね。修君は何か出るの？」　
「ああ、俺は体育館で新聞部と射撃部のライブRPG風イベントを運営するんだ。とても面白いイベントだから、あおいにもぜひ来て欲しい」　
「そうなの？　それじゃお友達も誘っていくね」
「ああ、楽しみにしてる」
　ずっと、あおいの大切な存在になりたいと思ってきた。
（今はまだ親友でもいい。ちょっとでも、異性として意識してもらえたら）
　焦がれる思いをどうすればいいのか。
　チャイムの音に引き裂かれ、修は名残惜しみながら席に戻るのだった。
　