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◆
うららかな午後であった。
将棋でも指したいと思いながら、
三夜 天吉
がのんびりと過ごしていた時だった。
孫の
三夜 雷一
がふらっと現れた。
いやまあ、そこまではよかった。
そこまでは。
「じっちゃん、ちょうどよかった!」
この時点でなんとなく嫌な予感がした。
「金貸してくれ」
――予感通り、穏やかな午後の気分は一瞬でぶち壊された。
「……この」
「え?」
「この、馬鹿孫がぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!」
三夜家の庭に、天吉の大音声の雷が轟いた。
その辺の木にとまっていた鳥達が、驚いたようにばさばさと飛び立つ。
しかし、当の雷一はと言えばけろりとした様子である。
「ちぇー、いいじゃんケチ。可愛い孫が土下座してんだからおまけしてくれたって」
「馬鹿者! お前はもう良い歳なのだからいい加減にしっかりせい! いつまで人に金をせびりにきとる! 大体お前は昔から 」
説教の途中、不意に天吉の声が出なくなった。
これには雷一も訝しげな表情になったのだが、その彼もやはり声が出ない。
そこへ、三夜家の養子である
三夜 リヤン
が帰ってきた。なお、学校は力強くサボりである。
そして彼も声が出ていない。
一体何なのかと内心戸惑う天吉だったが、雷一とリヤンは「最近こういうことよくあるよな?」「ネー」ってな感じでけろりとしている。
ここでうろたえるわけにはいかない。
天吉、祖父としての意地で平静を装う。
『じっちゃん、金貸してくれよー頼むよー』
声がなくなってもなお、携帯の文字入力を使って頼んでくる雷一。
これならいっそ平静を失ってくれたほうがよっぽどマシである。
そしていい加減疲れてきたし、なによりめんどくさくなってきた。
――こうなれば、折角だ。
部屋へ引っ込んで、取り出してきたのは古い将棋盤。
どん、とそれを縁側に置くや一枚の紙を雷一に見せた。
そこには筆ペンによる大変達筆な字で、『ワシと将棋を指せ 勝ったら金を貸してやる』と。
対する雷一は、その文面にニヤリと笑んだ。
『その挑戦、受けて立つぜ!』
伊達にパチプロは名乗っていない ギャンブルならお任せである。
いやまあ、将棋はギャンブルではないのだけれど。
とにかく、将棋はガキの頃天吉に叩きこまれたし……やってやれないことはない!
2人のやりとりを見守っていたリヤンは、将棋勝負の流れに目を輝かせた。
(オモシロソウ!)
なんか雷一が困ってるみたいだし、雷一を応援しよう!
ただ、ここで一つ問題が。
応援するにしても、声が出ないのだ。
よく考えたら、学校サボって帰ってきたのもそれが原因だし。
(ア、ソウダ! スケッチブックデ、アイテヲオーエンスレバイインデス!)
確か、テレビでそんなことをやってた気がする!
やってみよう!
家にあったスケッチブックに何事かを書き付けて見せてくるリヤン。
何故か『キメゼリフ!』と書いてあるソレは、彼なりの応援なのだろうと雷一は理解した。
声が出ないから台詞は言えない。
代わりにびっ、と親指を立ててウィンク。必ず勝ってやるぜ、という意気込みを見せて――いざ勝負!
だがしかし、元々将棋の指し方を教えてくれた人だけあって、真っ当に強い。
けっこう押され気味である。
『ここで笑って!』
まるでテレビのカンペのようなリヤンの応援にもしっかり答えつつ、どうするべきか考える。
ただで引き下がるつもりはない。
折角実家まで来たのに、無駄足になってしまったら目もあてられないからだ。
何か、何か付け入る隙は――
『オーバーアクション起こして!』
『なんで金をせびりにきた雷一の応援しとるんじゃ、リヤン!!』
リヤンが雷一の応援ばっかりしているのが意外と気になっていたのか、とうとう天吉の意識がそっちに向いた。
(――隙あり!)
湯呑みを倒し、中にまだ入っていたお茶を派手にこぼす。
『ここでアドリブ入れて!』
相変わらずスケッチブックをめくっているリヤンはともかく、天吉の注意はいっぺんにそっちに持って行かれた。
『リヤン、ぞうきんもってこいぞうきん!』
そしてその隙に――自分の都合のいいように駒を進める!
バレなければこれで雷一の勝、
ギロリ、と。
天吉の目が鋭くサマを仕掛けている雷一の手を見咎めた。
あっ。
声は出ない。しかし、それを補ってあまりある気迫の込められた瞳が雷一を射すくめる!
『ここでボケて!』
リヤンの素っ頓狂な応援も虚しく、雷一はそのまま押し切られたのだった。
……と、そんな将棋勝負が一段落した頃だ。
太陽が帰ってきた。
3人の姿を見るなり、一目散に駆け寄って飛びついてきた。
おかえりと言ってやりたいが声が出ないので、雷一は代わりにしっかりと抱きとめて頭を撫でまくった。
『オカエリデスヨタイヨウ!』
リヤンも頭をなでくりまわす。
これが、三夜家流の愛情表現だ。
そんな光景を見て、
(良い所もあるのだがの)
やれやれと苦笑交じりの息を吐きつつ、天吉は皆の分の飲み物と菓子の準備の為に席を立ったのだった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月10日
参加申し込みの期限
2015年04月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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