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声のない世界で
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◆
三夜 太陽
は、いつも元気よく返事をする。
そうすると、家族が「太陽は元気いっぱいでいい子だね」とほめてくれるから。
だけど、その日給食を食べた後だった。
声が、出なくなった。
太陽の幼い頭の中は、「どうして」でいっぱいになる。
風邪もひいてないし、うがいだってちゃんとしたはずなのに。
自分の机につっぷすような格好で、ぐるぐると考える。
風邪でもなくて、のどの調子が変なわけでもなくて。
もしかして、もしかして。
――給食の時、休んでいる子の分をおかわりしてしまったから?
それがいけなかったのだろうか?
欲張ったから、それに怒ったらっかみ様が声を出せなくしてしまったのだろうか。
もう少し大人だったら、考えたはしから鼻で笑い飛ばしてしまうような思いつき。
だけどまだまだ幼い太陽にとっては、それはとても怖い思いつきだった。
「せんせー、たいよーくんがちょっとへんでーす」
「太陽くん? どうしたの、お腹でも痛い?」
友達や先生が、心配して声をかけてきてくれる。
だけど、太陽にはそれに返事をすることもできない。
もしかして、このままずっと声が出ないままなのだろうか。
そう思ったら、いつのまにか涙がこぼれ落ちていた。
直後、堰を切ったように涙がぼろぼろとあふれだす。
太陽は泣き続けた。ほんのちょっとの声も出すことができないまま。
◆
学校帰り、いつもの通りに道を歩いて。
そうしたら野良猫さんが居たから、一緒にひなたぼっこをして。
……さて、いつ声が出なくなったのだろう?
そこがどうにもあいまいで、
雪乃宮 心花
は歩きながら小首を傾げた。
今日はあまり人と話さなかったのもあって、何時からなのかさっぱりだ。
だけど、それでもいつも通りのゆるゆるとした笑顔を心花は崩さない。
軽い足取りに合わせて、マフラーがひらひらと踊る。
実を言ってしまえば、声の出ない世界がなんだか新鮮で、ちょっぴり楽しい。
それに、それにだ。
声が出せなくても、笑顔でいることはできるのだ。
そう、笑う門には福来たる!
そうやって、放課後の町並みを1人楽しげな足取りで進んでいる最中だった。
泣きながら歩いている小学生を、1人見つけた。
一目見てそうとわかるくらいに大泣きしているのに、全く声が出ていない。
――もしかして、この子も自分と同じ状況?
そうであろうとなかろうと、泣いている小さな子を1人で放っておくわけにはいかない。
マフラーをなびかせて走りよると、気付いたその子は泣きはらして真っ赤になった目で心花を見上げてきた。
その間も、涙は止まらず溢れでている。
声――は、出ないから、鞄からスケッチブックとペンを取り出して、
『もしかしてあなたもこえがでないんですか? 雪乃宮とおなじです!』
「……!」
ひどく驚いたように、小学生の目が見開かれた。
スケッチブックと心花の顔の間で、何度も視線が往復する。
ややあって返ってきたた小さな頷きに、にぱっとゆるーい笑みを返す。
その場にしゃがみこみ、目線を大体同じ高さに合わせて、
『こんなときは、しゅんとしたりあわてたりしてるともっとふあんになっちゃいますから、とにかくえがおですよっ。
そうだ、あなたおなまえはなんていうんですか?』
スケッチブックとペンを差し出した。
それまでずっと流れっぱなしだったその子の涙の勢いが、ほんの少しだけおさまった。
スケッチブックとペンをおずおずと受け取って、
『ぼくはみやたいようっていいます』
『たいようくん、ですか。すてきなおなまえですね! ないているよりも、わらっているほうがよくにあいそうです』
『でもこえがでないんです おねえちゃんとおなじで こえがでないとだれもぼくのことをみてくれないきがして こわくて かなしくて』
すると、心花はばっと大きく手を広げた。
大きな身振りで、「大丈夫」と元気づけるように手をバタバタと振る。
『だいじょうぶっ! きっとすぐ、もとどおりになっちゃいますっ! それにほら、こえがでなくってもこうやって雪乃宮がたいようさんのことをみてるじゃないですか! だから大丈夫っ、です!』
そう笑いかけた心花は、雪というよりはむしろ――『太陽』みたいに、優しくあったかい笑顔をしていた。
おねえさん、と。
太陽は心花に抱きついた。
涙がまた、次から次へと溢れ出てくる。
だけどそれは、決して悲しい涙じゃなくて――。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月10日
参加申し込みの期限
2015年04月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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