【ハロウィン】寝子島神社で仮装行列をしたっていいじゃないっ！｜リアクション

【ハロウィン】寝子島神社で仮装行列をしたっていいじゃないっ！

「ハァ…ハァ…間に合ったのだ～」

　徹夜の作業を終えて、大急ぎでやって来た後木真央の表情には若干の疲れが隠せないでいた。
　真央はハロウィンパーティーの数日前から、オールシーズンリア充に破滅をプレゼントする悪妖精デビルサンタさんを作成して悦に入っていたのだ。

「できたのだ。デビルサンタさん！これでリア充に死の鉄槌……ヲヤ？」

　その時、足元に落ちていたチラシを見付けた真央は慌てて猫型クッキー＆猫の肉球型クッキーを作成することに決めた。
　大急ぎで猫型クッキーを５０枚、肉球型クッキーを１００枚焼いて、冷ましている間に街へ飛び出し、グラシン袋とカラータイを購入して来た。
　その後は、猫型クッキー１枚と肉球型クッキー２枚の組み合わせて、ひたすら袋詰め作業だ。
　そしてようやくクッキーを詰め終えた後は、コスプレ行列の仮装の事で頭を悩ませる。

「何の仮装しようか悩むのだ～」

「猫クッキー配るのに羊もフランケンもサンマさんもありえねぇ気がするのだしかし時間がないのだ～」

　悩みに悩んだ挙げ句、真央のバイト先の猫耳猫尻尾付メイド服を着ていく事に決めた。それに以前縁日で購入した三毛猫のお面をかぶり、籠にクッキー入れ、赤猫リュック背負い、慌てていた割には準備は万端である。
　真央は、ばびゅーんと寝子島神社へと疾走した。

「狛猫さん飴くれるのだ？　ならクッキーどうぞハッピーハロウィン♪」

　境内に真央の元気な声が響く。