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チキチキ!第1回・寝子島トライアスロン
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●バイク競技(1)●
【寝子島大橋(J-1)】
潮風が、強い。
ここは神奈川県本土と寝子島をつなぐ唯一の陸路、寝子島連絡架橋。
第1トランジションのチェックポイントで自転車に乗り換え、最初の難関である、この寝子島大橋に差し掛かる上位選手たちだったが。
「うわっ、ととと……っ」
ぶわりと風にあおられ、現在第4位の
奈良橋 博美
が、バランスを崩し、よろけた。
ここで選手たちを苦しめたのは、この島特有の海風、『ネコ・ウインド』である。
出場した女子選手の中でも最軽量に近い博美は、気を抜けば簡単にハンドルを取られ、ともすればその小柄な身体ごと、向かい風に吹き飛ばされそうになる。
ジャッジャッジャッジャッ。
その博美を軽々と、トレイン(縦列走法)を組んで追い抜いていく、2台のロードバイク。
「自転車は、俺の担当。日頃の鍛えた体の出番だぜ!」
大山田 団十郎
と、
御剣 刀
の2人の選手である。
本来であれば、ここに
桜庭 円
を加えた3人チームなのだったが、サメに喰われた桜庭の生存を確認するため、ややチェックポイントの通過が遅れた。
けれども、その遅れを取り戻すかのような力強い走りで、たちまち奈良橋博美を後方に置き去りにする2人。あっという間に、4〜5位に浮上。
この大山田たちがやっているのは、ドラフティングと呼ばれる集団走行に近い。先頭の選手が風除けになり、スリップストリームの効果で、後方の選手の体力を温存するという、ロードレースではよく見られる戦略だ。
本来であれば、ローテーションでまめに先頭交代を行い、全員の負担を等分に軽減させるものだが、一夜漬けな高等テクニックは危険だと、この大山田は判断。
みずからが1人で先頭に立ち、男子生徒をもしのぐその大柄な体格と、ボクササイズで鍛えた強靭な足腰で、力強く仲間の御剣を引っ張っていく。
「しゃオラァ! 寝子島大橋、通過!」
「うん、やはりコースの下見をしておいて、良かったな」
御剣刀が、事前に海風の影響について、調べていたのも良かった。春の海で身体を冷やしたが、トランジットではトライアスロンウェアの上にジャージを着込み、それ以上の体力の消耗も、きちんと抑えている。
「それにしても、部長がサメに喰われたのは、不運だったぜ」
海岸沿いのルートに入ったところで、大山田団十郎が無念そうに言った。
「ああ、その件なんだが、思うに……」
御剣刀が答えかけた瞬間、
ダムダムダムダムダムッ。
その後方から猛スピードで2人を追い越してゆく、メタリックシルバーの影があった。
「なっ、なんだありゃあ……?」
信じられないものを見たという顔で、互いを見交わす大山田と御剣。
【寝子島街道(K-2)】
左手に海を望む、寝子島街道。
「自転車 シダ足には自信ある 見て この引き締まった美脚」
この海岸沿いのルートには、先行するトップ選手たちの集団がいた。
現在のバイク競技1〜3位、
シダ 美穂戸
と
虎渡 からん
、そして
高野 有紀
先生の3人組である。
「トライアスロン用ウェアにバイクにヘルメット
どれもサオラ柄 デップラム 超かっこいい」
元気いっぱいにそう言いながら、白い斑紋の入ったトライスーツを、うりゃうりゃと虎渡からんに見せびらかしているのは、シダ美穂戸だ。
「ん? からん元気ない どうした おなかすいたか?」
しゅるしゅるしゅる……と借りてきた猫のようにちぢこまり、ビクビク怯え気味に、高野先生の後ろに隠れてしまうからんを見て、首をかしげるシダ。
「チョコならシダもってる わけてやる これ食べて元気だせ」
手を出すべきかどうか、ビクビクおもいっきり迷っているからんを見て、高野先生が、
「おっ、うまそうだね! 私もひとつもらおうかな」
シダから手渡された補給食のチョコレートを、
「うん、うまい! 虎渡もひとつ、どうだ?」
先生経由で渡してやると、がっついてからんも食べはじめた。
「甘い! おいしいな、これ! えっと、」
餌付けであっさり手懐けられたからんに、その後ろで担任の高野先生もにっこり。
「ありがとうって言いたいなら、ベトナム語でカムオーンだそうだぞ」
「うんっ! シダちゃん、いっぱいカムオーンなんだな!」
にぱーとようやく笑い合う、からんとシダの体育科生徒2人。ここまで始終、小動物のように怯え気味だった人見知りのからんも、ようやくシダと打ち解け始めたようだ。
さて、くりかえすが、この腹ペコ3人組が、現在のバイク競技トップ集団なのである。
真珠ザメに甚大な被害に遭った、北上ルートの選手たちにくらべて、彼女たち3人がスイム競技で選択したのは人の少ない、南下して東回りに海を進むルート。
ずいぶんな遠回りだったが、サメ被害にもまったく遭わず、結果的には北上ルートの選手たちより、おおきく先行するかたちになった(からんの方は、サメを回避しようという意識はなく、担任の高野ちゃん先生にとにかくくっついてきただけだったが)。
「シダ 昨日よく寝た 体調万全
あのカー食べる夢見た ンゴーンこれは吉夢☆」
よく身のひきしまったあのサンマの味を思い出し、うれしそうにシダはよだれじゅるり。
「優勝したらシダ あの大きなカートゥーニャット
からんと先生にも わけてやる たのしみにしてろ」
太っ腹にそう胸を張るシダの横を、
ダムダムダムダムダムッ。
メタリックシルバーの銀影が追い越していった。びっくりして流線型のその姿に見とれるシダ。
「デップラム シダのカーだ すごいすごい 超かっこいい」
そう、3人を追い抜いたのは、カートゥーニャットこと
寝子 サンマ
さんである!
「あ、あの自転車の乗り方は……!?」
猛スピードで走り去る、サンマさんのそのライディングフォームを見て、驚愕を隠せない虎渡からん。
高野先生がニヤリと笑い、
「あれは、そう──バスケ部顧問直伝の、ドリブル漕ぎさ!」
何とサンマさんは脚ではなく、ダムダムと2本の手でペダルを漕いでいるではないか。
自転車のハンドルは先端の口でくわえ、サドルに真っ直ぐに寝そべったそのフォームは、空力的にも魚類的にも、じつに理に適ったフォルムだ!
「ンゴーンすごくうまそう(ぴょんぴょん)
よし カーに負けてなるものカー」
サンマさんに追いぬかれて俄然元気になるシダ、その様子に高野先生もカカカカ、と笑う。
「よっしゃ、指導した私が追いつけないんじゃ、カッコ悪いしね」
「からんも先生みたいに、いーっぱい食べてるからね!
そこらの魚には負けないんだからな! 目指すは勝利!」
「おっ、言ったね虎渡。よし、この3人で、体育科の意地を見せてやろうじゃないか!」
──腹ペコ3人組、サンマさんを追撃。
【寝子島街道(L-3)】
さて一方後方集団では、スイムを最小の体力で済ませて、すさまじい追い上げを始めている選手が、1人いた。
「あたしの得意種目はなんといっても自転車よ、
毎朝星ヶ丘寮から遅刻ギリギリで走り込んで鍛えた足をみせてあげる!」
燃えるような赤毛の彼女の名前は、
神薙 焔
。1年4組の普通科の生徒だが、野外行動研究会(自称サバゲー部)の部員でもあり、アウトドアならお手のもの。
ノースリーブのトライウェアに、通学の友のマウンテンバイクで、次々と前方の選手をかわしてはぐんぐん順位を上げていく。
「あら……? あれは確か、あたしと同じ学級委員の」
前方を走る選手を見て、神薙が記憶をたぐりよせた。うん、生徒会室でちょうどすれ違ったことがあるのを、憶えている。1年10組の、
新井 米太郎
とかいう生徒だ。
「借金の裏に常にヒーローあり! あらこめレッド参上☆」
その時はびくびくオドオドと、とても気弱な生徒の印象だったはずだが、今日はまたずいぶんと様子がちがう。ハーフマスク代わりの赤いバンダナで目許を隠し、
「あっは、正義の味方は借金から逃げないんだよ!
バイト先のガラスの弁償代、この大会の優勝賞品で店長にチャラにしてもらうんだ☆(サムズアップ)」
とハイテンション気味に一人で、何だかよく分からないことを言っている。
「……体育科の猛者にしちゃ、ひ弱そうな子ね。
このあたしの健脚の、敵じゃないわ!」
と後方から一気に抜き去ろうとする神薙だったが、
「むっ、僕の借金返済のジャマをするなあっ!
くらえ! ろっこん【似非ヒロイズム】ゥ!」
「ええっ?」
思わぬ攻撃に、あわててMTBの急ブレーキをかける神薙。
「……こらそこ! ろっこんを使うなんて言語道断よ!
卑怯だと思わないの、正々堂々と競技しなさい!」
「汚い? 卑怯? 何をいうんだ君は!
いいかいヒーローの鉄則その1! 『勝てば良かろう』なのだ!」
「くっ、このエセヒーローめ……」
おとなしく引き下がり、安全な車間距離を開ける神薙に、米太郎が高笑い。
「HAHAHA! 正義は勝つ!(カッコいいポーズ)」
しばらくそのまま走るが、どうやらあきらめたようで、もう神薙は追ってこない。
「あ、新井君だ。ふぁいと!
……っていうか、今日はそのモードなんだね」
マイ自転車で応援に来た、同じクラスの
緑野 毬藻仔
からスポーツドリンクを受け取ったりと、余裕ぶっかましの米太郎。ちなみにボトルの中身は、毬藻仔がサッカー部でいつも部員に出している、特製ブレンドだ。
今回の寝子島トライアスロンは、公式競技にくらべて距離が短いので、エイドステーション(補給所)はチェックポイント以外には設置されていない。けれど、選手が補給食を持ち込んだり、沿道の応援者からドリンクをもらったりするのは、黙認されているもよう。
「ぷはっ、正義の後のドリンクはサイコーだねっ!」
しばらく走ったところで、沿道の観客にボトルを投げ捨て、さらに新井米太郎が先を進もうとした、その時だった。
「お待ちなさい、エセヒーロー!」
またしても神薙焔の声がするが、声はすれども姿は見えず。きょろきょろと米太郎が見回していると、
「どこを見てるの、ここよ、ここ!」
何と神薙が規定のコースではなく、寝子島街道と並行して敷かれている、ねこでんの線路の上を走っているではないか!
「えええーーーーっ!?」
枕木の上をマウンテンバイクでかっとばしながら、片手で『魚新』の寝子島ちくわをもぐもぐとパクつくその姿に、仰天びっくりの米太郎。
「自転車で全力疾走しながら食べるのは朝いつもやってるから慣れてるわよ。
コンビニおにぎりくらいなら片手でイケるわ。でも、よいこはまねをしてはいけません!」
けたたましく砕石を散らしながら、ぎゃるん、と跳躍して米太郎を追い越し、元のコースに戻る神薙に、
「あっは、性懲りもなく……【似非ヒロイズム】ゥ!」
と米太郎が再び手をかざすが、……うん、何も起こらない。
というか、さっきから別に彼のろっこんは、1回たりとも発動していない。
「ええっ、何でえ? あ、そうか、沿道に一般の観客がいるから……?」
実はそんなことより以前に、「他人を助けたいと思ったとき」というろっこんの発動条件をまったく満たしていないせいなのだったが、あらこめレッド☆に変身して調子に乗った今の彼は、うっかりそのことを忘れてしまっていたようだ。
「くらえ、炭酸飲料ビーム!」
よく振った神薙のコーラに報復の目潰しを喰らい、
「うわああああああーっ!!」
近くの喫茶店のウインドウに自転車ごと突っ込んで、再びガラスを割る自称正義の味方。
──新井米太郎、借金返済で出場した大会で、さらに借金を背負い、リタイア。
神薙焔の方は、この後も上位選手を次々と追い抜き、トップのサンマさんに続いて、シーサイドタウン駅前チェックポイントを2位で通過するという、めざましい快挙を見せるのだった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
スポーツ
コメディ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月02日
参加申し込みの期限
2013年01月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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