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- 00月00日生 00歳
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【体育祭】フリーダム！ ネココー流応援合戦～黒猫組サイド
テニスコート前の受け渡し地点。両チームに緊急事態が起こり、沿道の観衆の緊張感は高まってきている。
「勝つのだ～！ 走りで負けるなんてありえないのだ頑張るのだ！」
「うん……後木さん、頑張ろう……旗、死んでも落とさない……」
対照的な闘志の燃やし方をしている黒猫組の後木 真央と志波 拓郎。だが、陸上部としてレースで負けられないという思いは一緒だ。
対する白猫組走者は、エヴァ・ブランシェと常闇 月の二人。
「持久力そのものには自信がありますが、あの旗を持って走るのはきつそうですね……」
懸念を口にする月だったが、エヴァは明るく笑う。
「確かに重いけど、まあ２人ならなんとかなるでしょ。旗を持つときは、なるべく布に近い部分を握ればいいわ。端っこの方を持っていると、風にあおられた時に振り回されてしまうものね」
「ええ。一緒に支えあったほうがバランスを取れていいと思いますから、ブランシェさんにあわせて走ります」
「お互いを信じれば大丈夫！ 体力には自信があるもの」
先に受け渡し地点に到達したのは白猫組。
「ごめん、旗を地面につけちゃった……」
謝ろうとする優を制し、エヴァは笑顔で返す。
「平気よ！ 勝てばいいもの！」
「お願いします！」
五月の言葉に頷き、エヴァと月は旗を受け取った。二人の持ち手に上手く力が分散するように調整すると、エヴァと月は目で合図をし、スタートを切る。両側から二人が旗を支える格好だ。
（競技に挑む人だけじゃなく、場を盛り上げる人も大事だものね。全力出さないと！）
エヴァの思いは、月のそれとも同じはずだ。エヴァは月の方をちらりと見る。月がエヴァのことを気にかけ、ペースを合わせてくれていることが分かる。仲間のためにも、絶対勝ちたい。ポールを握る手に、自然力が入った。
その頃、黒猫組はと言うと。
「後木さん、丈夫そうな、ひもだね……」
拓郎は、真央が用意した赤く細長い布切れをよじり、ひも状にして手に巻いている。
「これで旗を支える役に立てるのだ。さすがは六尺褌なのだ！」
「……ってこれ褌！？」
「六尺褌はただの長方形の布だから、よじれば普通にひもとして使えるのだ。応援旗が来たらこうやって通せばテコの原理で楽ちんなのだ」
「……。背中にしょってあるのは？」
拓郎は真央の背中に結んである虹色の大団扇を指差す。
「これは真央ちゃんの秘策なのだ！ すぐわかるのだ」
会話しているうちにも、ゴール寸前で一人になった修が応援旗を手に近づいてくる。さすがに、ひとりの力では白猫組に追いつくことは叶わなかった。
「修ちゃんよくやったのだ！ 後は任せるのだ！」
修から旗を受け取ると、手早く褌製のひもを通してずり落ちないよう固定する。ただし、次の走者にすぐ渡せるよう締め上げることはしない。
ひと手間を加えたため、白猫組との差は若干広がる。だが、それでもひっくり返せる自信はあった。
真央の作戦で、拓郎が持ち手部分の重心近くを持ち、下側を補助的に真央が持つ。走り出してすぐ、強風にあおられたが、拓郎がとっさに旗を振り、地面に着くのを回避した。
「あそこなのだ！ 区間４の難所なのだ」
真央が言っているのは、北校舎と体育館をつなぐ屋根付き渡り廊下。ここを慎重にくぐらないといけない。
「ここを通過しないといけないんですね……」
「旗を横倒しにすれば、なんとか通れそうね」
先に渡り廊下に差し掛かった白猫組だが、ここの通過で難義している。ポールを横に倒すと、それだけ持ち手にかかる負担も増すのだ。
エヴァと月はかろうじて旗を他の物に触れさせることなく通過した。しかし、ここで手間取ったため一旦開いた黒猫組との差はかなり詰められている。
「拓郎ちゃん、旗の保持は任せたのだ！」
真央は渡り廊下に着くなり、ポールから手を離して後ろに回る。そして、巨大な虹色の団扇で思い切り旗をあおいだ。地面すれすれだった旗が浮き上がり、旗を持っている拓郎の負担は軽くなる。
拓郎は歯を食いしばって、ひとりの力で天井の低い渡り廊下を通過する。
（重かろうがきつかろうが、ここで頑張らないで俺はいつ頑張る……絶対に、地面に付かせてたまるか！）
真央の作戦は当たった。白猫組が苦戦した渡り廊下を、黒猫組はものの数秒で通り抜けた。
再び縮まった白猫組と黒猫組の差。緊迫感を保ったまま、二つの応援旗は武道場前、アンカーへの受け渡し地点に近づいていった。
「勝つのだ～！ 走りで負けるなんてありえないのだ頑張るのだ！」
「うん……後木さん、頑張ろう……旗、死んでも落とさない……」
対照的な闘志の燃やし方をしている黒猫組の後木 真央と志波 拓郎。だが、陸上部としてレースで負けられないという思いは一緒だ。
対する白猫組走者は、エヴァ・ブランシェと常闇 月の二人。
「持久力そのものには自信がありますが、あの旗を持って走るのはきつそうですね……」
懸念を口にする月だったが、エヴァは明るく笑う。
「確かに重いけど、まあ２人ならなんとかなるでしょ。旗を持つときは、なるべく布に近い部分を握ればいいわ。端っこの方を持っていると、風にあおられた時に振り回されてしまうものね」
「ええ。一緒に支えあったほうがバランスを取れていいと思いますから、ブランシェさんにあわせて走ります」
「お互いを信じれば大丈夫！ 体力には自信があるもの」
先に受け渡し地点に到達したのは白猫組。
「ごめん、旗を地面につけちゃった……」
謝ろうとする優を制し、エヴァは笑顔で返す。
「平気よ！ 勝てばいいもの！」
「お願いします！」
五月の言葉に頷き、エヴァと月は旗を受け取った。二人の持ち手に上手く力が分散するように調整すると、エヴァと月は目で合図をし、スタートを切る。両側から二人が旗を支える格好だ。
（競技に挑む人だけじゃなく、場を盛り上げる人も大事だものね。全力出さないと！）
エヴァの思いは、月のそれとも同じはずだ。エヴァは月の方をちらりと見る。月がエヴァのことを気にかけ、ペースを合わせてくれていることが分かる。仲間のためにも、絶対勝ちたい。ポールを握る手に、自然力が入った。
その頃、黒猫組はと言うと。
「後木さん、丈夫そうな、ひもだね……」
拓郎は、真央が用意した赤く細長い布切れをよじり、ひも状にして手に巻いている。
「これで旗を支える役に立てるのだ。さすがは六尺褌なのだ！」
「……ってこれ褌！？」
「六尺褌はただの長方形の布だから、よじれば普通にひもとして使えるのだ。応援旗が来たらこうやって通せばテコの原理で楽ちんなのだ」
「……。背中にしょってあるのは？」
拓郎は真央の背中に結んである虹色の大団扇を指差す。
「これは真央ちゃんの秘策なのだ！ すぐわかるのだ」
会話しているうちにも、ゴール寸前で一人になった修が応援旗を手に近づいてくる。さすがに、ひとりの力では白猫組に追いつくことは叶わなかった。
「修ちゃんよくやったのだ！ 後は任せるのだ！」
修から旗を受け取ると、手早く褌製のひもを通してずり落ちないよう固定する。ただし、次の走者にすぐ渡せるよう締め上げることはしない。
ひと手間を加えたため、白猫組との差は若干広がる。だが、それでもひっくり返せる自信はあった。
真央の作戦で、拓郎が持ち手部分の重心近くを持ち、下側を補助的に真央が持つ。走り出してすぐ、強風にあおられたが、拓郎がとっさに旗を振り、地面に着くのを回避した。
「あそこなのだ！ 区間４の難所なのだ」
真央が言っているのは、北校舎と体育館をつなぐ屋根付き渡り廊下。ここを慎重にくぐらないといけない。
「ここを通過しないといけないんですね……」
「旗を横倒しにすれば、なんとか通れそうね」
先に渡り廊下に差し掛かった白猫組だが、ここの通過で難義している。ポールを横に倒すと、それだけ持ち手にかかる負担も増すのだ。
エヴァと月はかろうじて旗を他の物に触れさせることなく通過した。しかし、ここで手間取ったため一旦開いた黒猫組との差はかなり詰められている。
「拓郎ちゃん、旗の保持は任せたのだ！」
真央は渡り廊下に着くなり、ポールから手を離して後ろに回る。そして、巨大な虹色の団扇で思い切り旗をあおいだ。地面すれすれだった旗が浮き上がり、旗を持っている拓郎の負担は軽くなる。
拓郎は歯を食いしばって、ひとりの力で天井の低い渡り廊下を通過する。
（重かろうがきつかろうが、ここで頑張らないで俺はいつ頑張る……絶対に、地面に付かせてたまるか！）
真央の作戦は当たった。白猫組が苦戦した渡り廊下を、黒猫組はものの数秒で通り抜けた。
再び縮まった白猫組と黒猫組の差。緊迫感を保ったまま、二つの応援旗は武道場前、アンカーへの受け渡し地点に近づいていった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年01月01日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年01月08日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年01月08日 11時00分
