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本日の回答者はこっくりさんです
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八神 修
は新聞部の部室でネットサーフを楽しんでいた。ひざの上に愛猫・ミストを乗せて柔らかい声をかけている。
「ふふ……。お前は本当に可愛いな」
あごの下を撫でると子猫は気持ちよさそうに細い声を出した。もっとなでろとばかりに頭を修にすりつける。
「困った子だ」
「困って……いるよう、には……見えない……けどね……」
「……!?」
背後からの声。修が反射的に背筋を伸ばし、子猫が不思議そうに修の顔を見上げた。
「だれだ」
「私だよ……
哀坂 子夜
……だ」
足音を立てず、気配を感じさせず、子夜が修の横に立つ。
子夜はヒトの感情に興味があった。放課後は感情の強い人間を探しては着いて回っているらしい。
「今日……面白い女生徒を見つけたんだ……」
2年生の教室を戯れにのぞいてみたところ、小柄な女子生徒と片目を隠した眼鏡の女子生徒がこっくりさんに興じていた。ふたりは紙の上の結果に一喜一憂し、最後にはお互いに微笑みあっていた。
「こっくり……本当に霊なら……私の探してる答えを……教えてくれるかもしれないね……」
「そ、そうか。ちなみにどれくらい観察していたんだ」
「……? 半時ほど……だが?」
口の端を吊りあげ不思議そうに答える子夜。半時とは1時間の事。何もせず、ただ立ち尽くすその様を思い浮かべて修の背筋にひんやりとしたものが走った。夕焼けに濡れた彼女の顔。瞳の奥には暗い闇が広がっている。
「こっくりさんに、興味があるのか?」
目を離さずに尋ねると、子夜はそうだねと頷いた。
「なら、やってみようか。哀坂の望む結果が出るかはわからないけれど」
「おや……いいのかい……? 君はそういう、非科学的な物が……嫌いかと思ていた……よ」
「確かにひとりじゃやらないけどな」
苦笑しながら準備をする修。
普段はクールな優等生で通している彼だが、世の中に冷めているわけではないようで、
「俺が手伝えることならやぶさかじゃない」
などと言いながら手際よく舞台を整え10円玉を鳥居に置いた。いつのまにか子猫はひざの上から離れて、窓際の椅子の上に移動していた。何もないはずの空間を見つめてにゃあと鳴く。
修と子夜は互いの指を10円玉に乗せ、呼び出しの文句を唱える。
「「こっくりさん、こっくりさん、どうぞおいでください」」
途端、10円玉がぶるぶると震え『も、う、い、る』と彼らの指を導いた。修は目の前の女を、女の指先を見た。力を入れている様子は見られなかった。
「……」
「君……、汗をかいている……のかい?」
「ああ。9月は夏の延長だから」
修は手のひらの汗をシャツで拭って、こっくりさんに次々と質問をした。いくつかの株の銘柄の株価推移を尋ねる。10円玉は迷う様子もなく答えをはじく。その結果は修の株価予想と大きく外れることはなかった。喜んでもよさそうなのに、知ってはいけないことの裏付けを取った気がした。
子夜は修の質問に口を挟むこともなく、ただ彼の表情をじっと見つめる。瞬きは少ない。
「哀坂、君も聞かなくていいのか?」
修が尋ねると気が付いたように、そうだったねと答える。子夜が文字盤に目を向けると長い黒髪がさらさらと音を立てた。
「こっくりさん……こっくりさん……。感情とは……どういうもの……なのかな……?」
10円玉は紙面をすべり、
し、に、た、く、な、い。
と文字を巡る。
結果を得て、子夜は首をかしげ修は生唾を飲んだ。
「こっくりさん。教えてほしい。あなたは一体、どういう存在なんだ?」
それは聞いてはいけない質問だったのかもしれない。
わ、た、し、は、あ、な、た、の、う――。
突然、白いものが修の指先に噛みついた。修の子猫だ。それ以上進ませまいとばかりに逆毛を立てる。
「……っ」
修の指先に小さな穴が開き、軽く血がにじんだ。
「おや……」
子夜が小さくつぶやいて10円玉から指を浮かすと、修の指が勢い余って机の外にすべる。ちゃりん、と冷たい音がした。
「どうしたんだ、ミスト。すまない、哀坂。普段はこんなことはないんだが」
「どうやら……お開きの、ようだね……」
子夜が10円玉を拾い修に返す。
「ありがとう……参考になった……よ」
そのまま、踵を返して部室を出ようとした。修は彼女の背中に慌てて声をかける。
「待て、哀坂」
「……?」
「途中まで一緒に帰らないか」
修はテキパキと部室を片付ける。
「なぜだろう……君と私は……住んでる場所が違う……筈だけど……」
「折角知り合ったんだし色々話したい」
修はテキパキと荷物を鞄に押し込み、部室に鍵をかける。
「この、時刻に……わざわざ……?」
「運転手が来るまで時間があるんだ。まあ、ひとりで先に帰ってしまっても構わないんだが」
修はテキパキと子猫を小脇に抱えた。
「思っていること……と、やっていること……に、矛盾が……ありは……しないかな……?」
「……」
「ねえ……どうして、先ほどから……振り返らないん……だい?」
後ろに何かいるかもしれないから。
首筋の毛がちりちりと落ち着かないから。
腕の中の子猫が先ほどから後ろにいる何かをずっと威嚇しているから。
「……いから」
「なん、だい……?」
「……いい。何でもない」
「今……怖いと……言ったじゃないか」
「聞いているなら何で聞くんだ!!」
「はあ……興味深い、な……。今の、君は……とても人間らしい……気がする、よ……」
子夜は口の端を吊りあげ修の隣を歩く。首筋に、塗れ落ち葉がはりつくような視線を感じながら。
「勝手に……指を離す……と……呪われないかな……?」
(ひい!)
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担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月22日
参加申し込みの期限
2014年10月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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