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装飾譚:腕時計「時間泥棒」
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水色のワンピースを着た
桃川 圭花
が時間泥棒を訪れる。おしゃれが好きな彼女。今日は自分用の時計を探しに来たようだ。女性用の腕時計のコーナーに向かい、ガラスケースの中を覗き込む。
「んー。一見シンプルでも、左にリューズなら個性的……」
呟く言葉を聞いただけでも、彼女が時計にある程度の知識があるのがうかがえる。気に入ったものにはお金をかけるタイプのようだ。
「あの……。圭花さんですか……?」
「あ。御巫さん。奇遇ね、こんなところで」
圭花に声をかけたのは同じクラスの
御巫 時子
だ。本日の時子は着物姿である。左側にたらされた三つ編みに、浅葱色のリボンが飾られている。
「ふふ。お買い物帰りに遊びに来ました……。懐中時計の種類が豊富と聞いたので……」
「そうなんだ。御巫さんて、懐中時計が好きなの?」
「着物の時は懐中時計を使っています……。洋服の時は腕時計です……」
そう言って、時子は自身の時計を圭花に見せる。アラビア数字の文字盤で蓋に鳥の彫刻が施されていた。
「鳥、か。あなたらしいわね」
「はい……腕時計も鳥さんのデザインがあれば欲しいのですが、なかなか気に入るものが無くて……」
「そうなの。じゃ、一緒に見ない? 私も時計を探しに来たの」
「まあ……。では、ご一緒しましょう……」
ふたりで一緒に時計を眺める。時子の希望する鳥のデザインは数が少なかったので、必然的に圭花の時計をふたりで探した。
「どういったものをお探しですか……?」
「クラシカルなデザインかしら。細身のものを探しているわ」
「圭花さんなら、少し大人っぽいデザインも似合いそうですね……」
あれもいい、これもいい。と、ふたりの少女は意見を出し合った。
薄野 一月
が訪れたのは、従妹へのプレゼントを探すためだった。
「なるほど、これは確かに時間泥棒だわ。色んなデザインがあって見ているだけで面白いわねー」
色素の薄い目がレンズの奥で笑う。
従妹は来年高校生。今年は受験である。試験勉強を応援する意味も込めて、今年はいつもより奮発するようだ。夏はアルバイトに精を出した。それなりに予算は潤沢だ。
「あの子のイメージだと、小さめの方がいいかしらね……」
バンドは細めがいいかしら。かわいらしい飾りがついてたらなおいいわね。
考えながら歩く一月だが、候補が多すぎてまとまらない。
――懐中時計も扱っているのね。いつか自分が書いたもので、ここのお店の時計をお迎えできるようにがんばんないとなー。
「ん……っ?」
おっと。悩んでいるうちに圭花と肩が当たってしまった。
「あら、ごめんなさい! つい、夢中になっちゃって」
「ああ、いえ。こちらこそすみません」
一月が謝ると圭花はさらりと返した。
もーっ。余計な事をこんな華やかで可愛い場所で考えるものじゃないよ、俺!
心の中で自分の頭をぽかぽかと殴る一月であった。
「プレゼント、ですか……?」
時子が一月に尋ねる。目の前の男性はなんだか悩んでいるようだ。男性が女性用の時計を見ていたので贈り物だと予想した。
「ええ、そうなの。中学3年生の女の子が喜ぶ時計を探しているんだけど、何がいいのか迷ってしまって」
一月がほほに手を当てながら答えると、時子が微笑ましそうに頷いた。
「あなたたちと同じくらいの年ごろだから、アドバイスを貰えると嬉しいわ」
「アドバイス、ですか。その子ってどんな服装が好きですか?」
「そうねえ。服装はかわいい系ね。花の飾りは好きだと思うわ」
ふむ、と圭花が頷く。
「ならバンドは革のほうがいいかもしれませんね。温かみのあるデザインの方が服との相性がいいかも」
「色はピンクや茶系でしょうか……。かわいらしいデザインならあのあたりが良さそうですね……」
時子がいくつかを店員に取り出してもらう。一月は、あ。と小さく声を上げてひとつの時計を手に取った。それはブラウンの革バンドの細身の時計。金色に縁どられた丸っこい文字盤の中にはかわいらしいピンクの花が咲いていた。
「これ、気になるわー。あ、でも他も見たほうがいいわよね。もう少し派手な方がいいのかしら?」
困ったように眉を寄せる一月を見て、圭花がわずかに微笑む。
「これしかない、って思ったら直感を大切にしたほうがいいですよ。運命、って言ったら笑われるかもしれませんけど」
圭花にとって、知識は本命を決める基準とは別物だ。最後は直感。目が合って離せない。そういうことがあったら最高に素敵だと思う。
「そう、よね……! 決めた。おにーさん、これにするわ! お会計してくる!」
るんたった、とレジに向かう一月。ありがとね、と何度も圭花と時子に手を振った。
「同じ島に住んでいる子へのプレゼントなら、どこかですれ違うかもしれませんね……」
胸の前で控えめに手を振りながら、時子が微笑む。
「それも素敵ね。……あ」
圭花はレジの近くに飾られているひとつの時計に吸い寄せられた。適度な厚みのあるゴールドのラウンドケースに、同色のアラビア数字を置いた白い文字盤。先に向かうにつれてきゅっと細くなるドーフィン針、丸い王冠のようなリューズ、それに落ち着いたブラウンのバンドの時計。
「一目ぼれ、ですか……?」
「みたい」
悪戯っぽく微笑む圭花。
「おめでとうございます……」
時子は会計をすませる圭花を待つ間、初めて見る天文腕時計や鳥の囀りをするアラームを眺めていた。本日は見るだけ。買い物は自分のペースで。
「いつか、出会えるときもあるでしょう……」
慌てず、急がず。
ゆったりとした口調でまだ見ぬと時計に思いをはせた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月02日
参加申し込みの期限
2014年10月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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