応援！　甲子園！｜リアクション

応援！　甲子園！

○お帰りなさい

「試合前の約束を果たさなくちゃ！」
　寝子高野球部が甲子園から帰って来る日。
　宮祀智瑜は義弘先生に会いに学校へ向かった。
　思ったより早く会えることは嬉しいことではあったけれど。
（先生はもっと勝ちたかったはずです……）

「皆さん、お疲れ様です」
　帰っていく野球部員たちに挨拶をし、義弘先生を探す。
「宮祀、来てくれたのか」
　挨拶を一通り終えたのか先生は一人だった。
「先生、少し屈んでもらえますか？」
「どうした？」
　屈んだ桐島の長身を、智瑜はぎゅっと抱きしめた。
「我慢はダメです！　胸を貸しますって言ったから……」
（県大会第５試合目、雨で試合が延期になった後、義弘先生は１人で悩んでいたっけ……）
　先生には笑っていてほしい。
「宮祀……」
　桐島は驚いた様子だったが、少しだけ表情が柔らかくなった。
「私も悔しかったですけど、ここからが始まりです。次は笑顔が見れるように、また応援しに行きますね！」
　智瑜がにっこり笑った。
「そういえば、テレビで見てたら力が入ってたように見えましたけど、ズボンの破れは大丈夫でしょうか？」
　お尻の破れをチェックしようとした途端。
　ビリッ！
「……甲子園では一度も破れなかったのだが」　
「縫いますから、ズボン脱いでくださいね！」
　戸惑う桐島に、智瑜は満面の笑みを向けた。

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あとがき

担当マスター：天村花海
ファンレターはマスターページから！

ご参加ありがとうございました。
回想という特殊なシナリオで試合の経過は変わらないため、運動部シナリオの二次創作のような感じになってしまいましたが。
書いていてとても楽しかったです。
試合の流れをきっちり書いていてくださった小西マスターに感謝です。

神奈川県予選を勝ち抜いての今年の甲子園出場は奇跡と思いますが、今後もますますのご活躍を願っております。
どうか来年もぜひ寝子高を甲子園に連れていってください。

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