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寝子島高校
木天蓼大学AO入試!
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●試験前
青空に見守られて、受験生たちは木天蓼大学に集っていた。作り物のような真っ青な空に背を押されて、あるいは身を固くして。
そんな彼らがとある一室に集まっていくのを見据える
恵御納 夏朝
も、また緊張の中にあった。夏朝の小さな両手は薄手の冊子を強く握りしめていて、冊子の表紙には『受験監督・補佐をするにあたって』と記してある。
(えっと、)
夏朝は何度目かの確認を始める。手順、注意事項――たとえば携帯電話の取扱や禁止行為をした受験生に対する処置。それから高校生バイトが担当できる範囲等――そうしてすっかり暗記してしまうほど繰り返した後、ようやく夏朝も係員控室に向かった。その手が握るのは読み込まれた冊子だけ。……さすがに、いつも一緒のハル君(手作りの猫型パペット)も今日はお留守番だ。
係員待機室に入り、スマートフォンと手荷物を預けると夏朝は見知った顔を見つける。同学年の
日暮 ねむる
だった。相変わらず目の下にクマを作っている彼。果たして試験監督が務まるのだろうか。不安に思っているとまたねむるは『ふわぁ』と見事なあくびをしてみせた。
(たぶん、へーきだよね)
と自分に言い聞かせて、夏朝は今度は受験生の待つ控室に向かう。
「ああ、そろそろね。じゃあ、行こうか」
一緒に控室に向かう
城山 水樹
が立ち上がる。パイプ椅子がギシと軋みを上げるがそれは悲鳴というよりも落胆のように聞こえた。艶のある真っ黒な髪、すらりと伸びた長い手足。けれどただ長細いのではなく、しなやかな筋肉に包まれていて――これが大学生なのだと、ちょっとした羨望が夏朝の胸に広がる。
「どうかしたの?」
「いえ……よろしくお願い、します」
けれど今からはそんな気持ちでいてはいけない。夏朝はちょこんと頭を下げて、気を引き締め、控室に向かった。
その控室には前額部を合わせても見渡せる程度の人しかおらず、夏朝はすぐに見知った顔を見つける。
(あ、生徒会長だ……)
海原 茂
はいつもどおりの表情で、なにか本を読んでいる。なにか、は、おそらく参考書。まさか、
おちこぼれ姫シリーズ
だなんて、そんなはずはない。
そんな不安が夏朝の胸によぎった時。大きく手を前後に振りながら大股でやってきた人がいる。小さな身体とその動きのちぐはぐさに、受験生たちの意識がそちらに向かった。多分に漏れず
河島 澪
の意識もだ。
そしてその彼は声高に言った。
「受験生の皆さん! 面接でやる芸とか、発表とか、提案してあげるですよ!」
思わず「こども?」と澪は首を傾げる。夏朝も突然の自体に目を丸くすることしかできない。そんな周囲の戸惑いを無視して、闖入者・
北 玄
は快活に演説を始めた。
「片手で倒立して拳立て伏せするといいですよ! 拳立て伏せは手を握った状態の腕立て伏せですよ! 僕が見本、見せるですよ!」
ただ言うだけでなく玄は実際に拳腕立て伏せをはじめてしまう。しかもそれだけではなく――
「空いてる手でキャッチボールするといいですよ! 球を投げて、ひとり壁キャッチボールですよ! 腕を伏せたときに投げてキャッチ、腕を立てたときにも投げてキャッチですよ! 投げそこなって返球が高くなると、こうやって足で捕球しないといけなくなるですよ! もう一回実演してあげるですよ!」
言いながら、笑顔を絶やさぬまま、彼はすべてを実行していく。それを二度繰り返して綺麗に直立すると――
「運動が苦手なら、高校でがんばったこと発表したらいいですよ! 僕、高校生のとき、授業で勉強して、危険物取扱者の乙種4類とったですよ! 危険物の資格とると、危険物の試験科目、一部が免除されるですよ! だから僕、高校卒業までに乙種1類から6類まで全部とったですよ! 乙種全部持ってたら、実質、甲種と同じですよ! ついでに電気科の人と一緒に勉強して、電気工事士の資格もとったですよ! 第二種情報処理技術者(現在の基本情報技術者試験)も合格したですよ! 夏休みの読書感想文で佳作もとったですよ! 文化祭で映画も作ったですよ! 実験の授業で、巨大な精留塔を使ったエタノールの蒸留もやったですよ! 精留塔がある実験棟の電灯とか、防爆型だったですよ!」
あまりのテンションに(それだけが理由とも言えないが)夏朝は目がまわる思いだ。
澪に至ってはひと通り聞き流して(いい自己防衛だろう)から「自慢か?」とひとつつぶやく。
それにしても一体彼は誰なんだろう。多くの受験生がそう思ったに違いない。
そんなささやかな疑問に対する答えは無意識なところから返ってくることになる。
「北さんさすがに教授に報告しますよ」
「面接官に絶対受けるですよ! 受かるですよ!」
「……持ち場に戻って下さい」
このやりとりでどうやら大学関係者らしいことがわかる。水樹は大袈裟にため息をついて、それから会場に向かい直って無表情で告げた。この行為は試験内容を教えているようなものなのだから。
「……試験開始十分前です。時間になりましたら、試験会場に案内しますのでそれまではここで待機していて下さい」
そうして水樹は手際よく頭を下げ、玄を待機室の外へ引っ張りだすのだった。残された受験生たちの間になんとも言いがたい無言が広がる。彼の演説前とでは違う種類の静寂だ。
(皆……頑張って、ね)
夏朝は心からのエールを送るのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月06日
参加申し込みの期限
2014年06月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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