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<CI@SP>Evergreen≒Deciduous
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●みどりの揺り籠・目覚め●
「これは……」
ダンジョンの果て、先行PTから連絡を受け辿り着いた先で待っていた存在を、アリーセはしげしげ眺める。
光の網に絡め取られるようにして蹲っていたのは、不思議な生き物だった。
鮮やかな緑色の体毛に包まれた生き物は、大きさや身体つきは成猫のそれに似ているものの、大きくぴんと立つ先の白い耳とふさふさの尻尾はどちらかというと狐のようだ。
「女の子って、動物さんだったのか!」
思わず声を上げた小麗に、アリスがしーっと自らの唇の前に人差し指を立て、ふーちゃんが前足で口を押さえる仕草をする。
「あっ、ごめんなのだ」
慌てて同じように口を押さえて小声になる小麗、眠っているのかと皆不思議そうにその生き物を眺める。
一同に見守られながら、尻尾を身体に沿わせて丸くなっている緑色の生き物はすうすうと寝息を立てていた。
「まさか、AIが眠る筈が……」
「恐らく『彼女』は、人の手によって作られた人工知能ではありません」
修の呟きに答えたのは、エレノアだ。
「私のアリスを始めとするマヌカノイドたちによれば、彼らを呼んだのは間違いなくこの『生物』です」
「そうなのか、ソラ」
『ウン。ソンナカンジ』
思わずソラに尋ねるラッセル。
「そうとも、彼女から感じる波動は僕らがずっと感じていたものだ。なんだか懐かしくすら思えるよ」
「彼女は……電子の世界で生まれた生命体、なんじゃないか?」
感慨深そうなウサギくんがシルクハットを押さえて頷くと、集団を前にして少し緊張気味に
桜 月
も続けた。
「まるきり動物の姿をしているとは、思わなかったが」
「緑色の動物……あいつらとは違うのか?」
ダンジョンで蠢いていたモンスターたちの姿を思い出し少し眉を顰める深雪に並び、伊織がじっと生き物を見詰める。
「モンスターたちは、ここまで完璧な姿は取れませんでしたわ。それに……こんなに綺麗なんですもの」
まるで本の世界から抜け出した幻獣、生きた宝石のような姿に溜息が漏れた。
アーティも夢見る少女のように、うっとりした目で頷く。
「ええ、とてもきれい……」
「まさかここまで『らしい』存在がいるとは思わなかったわ」
モニター越しにでも、本当に存在する生物のように見える姿を見て焔が呟く。
「電子の海の生命体。本当にSFの世界ね」
(……ん? ひとり増えているような)
『わーすごーい』なんて調子を合わせてキーボードを叩いていた裕也は、しれっと一行に混ざっている都に気付いた。
(まあ……良いか。さっきはは助けられたしな)
とりあえずそっとしておく。
「……う、うぅん」
「動いたのだっ」
もぞもぞと身動ぎする生き物に、口を押さえたまま小麗が言う。
皆の注目を一身に受け、生き物はゆっくりと目を開いた。
その瞳も、エメラルドのような色をしている。
生き物は光の網の中でふにゃあと大あくびしながら伸びをして、ぱちぱちと瞬きして一同を見回した。
「
???
」
状況が理解出来ていないのか、自分は何故こんなに多くの人に取り囲まれているんだろう、という様子だ。
「ボクたち、君を助けに来たんだよ」
もうひとりじゃないよ、と円が優しく告げると、生き物は耳をぴーんと立てて明るい表情になった。
「
助けにきてくれたの! 助けにきてくれたの?
」
そわそわし出した生き物に、小麗も大きく頷く。
「そうだ、もう大丈夫だぞ! これ、しゃおりーたちの攻撃で切れるかな」
「
はやく! はやく!
」
「ちょっと待つのだ、今調べてるのだ」
「大丈夫だから、もうちょっと待ってね」
もう一秒もそこにいられないという様子を微笑ましく眺めつつ、日菜が生き物を網の上から宥める。
「円、アリーセ、こっちとこっちを押さえてて欲しいのだ」
「了解!」
「こうで良いかしら?」
網を引っ張るようにして押さえた二人に頷いて、小麗はオーラを纏う。
気を集中させ、生き物を傷付けないように手刀を振るった。
はらりと切れた光の網をみんなで剥がしてやると、生き物は濡れた猫のようにぶるっと身を震わせ、ふわりと浮き上がる。
「
きゃははははっ! 出られた 出られた 出られた~!
」
緑の生き物は喜びを全身で表現するように、空間を縦横無尽に飛び回った。
ひとしきりびゅんびゅん飛んで気が済んだのか、降りてくると今度は皆の足許に頭を擦り付けて回った。
「
出られた、出られたの。よかったぁ……
」
「嬉しいんでしょうか?」
くすぐったそうにアーティが生き物を見下ろす。
「
嬉しい? うん、嬉しい! 嬉しいの
」
「寂しかったね……ごめんね、早く気付いてあげれなくて」
自分にも擦りついてきた生き物の頭を、円は優しく撫でてやる。
「
寂しい?
」
生き物はきょとんと彼女を見上げた。
「寂しいって気持ちは、まだ分からないかな?」
円が肩を竦めて再び撫でると、生き物は気持ち良さそうに頭を擦り付けた。
「誰かに何かして貰って嬉しい時は、『ありがとう』って言うんですよーっ」
璃人がこちょこちょすると、生き物はきゃーっと嬉しそうに彼の周りを回ってじゃれる。
「
そうなの? そうなの?
」
良い事聞いたという顔をして。
「
ありがとう、ありがと ありがと~!
」
またみんなの間を飛び回った……ものの、何か腑に落ちないという顔で戻ってきた。
「
んん、ん~……?
」
「今度はどうしたのだ」
小麗も一緒になって首を傾げる。
生き物は自分の足や尻尾を振り返って、一同を見上げた。
「
なんかあたし、みんなと違う?
」
「えっ、今更?」
どう見ても動物です、とエスカルゴは思わず突っ込んだが、生き物はしばらくうーんうーんと唸った後、
「
こういう時はぁ……えと、えっと~、えいっ!
」
思いっきり前足を振り上げた。
ひっくり返ると思われたが、上体を反らしたところで生き物はキラキラした光に包まれる。
シルエットは縦に伸び、手足が伸び……人間の女性らしいフォルムに変わっていく。
(魔法少女の変身シーンみたいですわ……!)
(こ、こんなイベントシーンまであるとは!? というかイベントじゃないけどっ)
皆が驚いたり固唾を呑んで見守る中、伊織と都は目を輝かせた。
ぱあっと散った光の中から出てきたのは、耳と尻尾はそのまま、緑の長い髪を持った美しい少女だった。
(……え?)
(そんな……)
面々は戸惑う。
少女の顔を見た瞬間、誰もが会いたいと思っている人や、ずっと会っていない懐かしい人の顔を見たように感じたのだ。
しかし、それも一瞬の事。
(今のは一体……彼女には全然似ていない筈なのに)
修はかぶりを振り、すぐに冷静になった。
「
こんな感じかな?
どうかな
どうかな?」
彼らの動揺には気付かず、少女は自分の腕などを眺め満足そうに聞いてくる。
「わあっ!」
「わっ、どうしたのですっ」
日菜は慌てて璃人の目を覆った。
「……」
「……」
辺りを沈黙が包み、男性陣は気まずそうに目を逸らしたりしている。
「き、君……」
月の肩がぷるぷると震えた。
皆の反応の理由が分からず、少女は不思議そうに瞬きする。
「えっ? なに、なに」
「なんで裸なのだ?」
きょとんとした小麗の声に、アリーセが顔を覆う。
「ああっ、言っちゃった……! みんなが言えない事、言っちゃった……!」
一般向けの放送が終わっていて良かった、本当に良かった。
「「小麗、恐ろしい子……!!」」
「「???」」
小麗と少女とそういうのをあんまり気にしない層、そしてほぼ性別の概念がないマヌカノイドたちが不思議そうにしているのを見ると、なんだか混乱してくる。
「と……とりあえず、服を着ないか? 私の作った既製品だが……」
「あ、じゃありぃたちの靴とか小物もどうですかねっ?」
ひとまず月と璃人たちが衣類を与え、着せてやった。
『わー、可愛い! 似合ってるよ!』
「素敵ですっ」
「これはコーディネートし甲斐があるわね」
悠華とアーティが囃し、日菜は彼女に似合うアクセサリーを着け比べている。
「そういえば」
着せ替え人形状態の少女に、ふと焔が尋ねた。
「あなた、名前はなんていうの? あたしは焔っていうんだけど」
「なまえ? うーん……知らない。なまえってなぁに?」
初めて聞く言葉に興味を示した様子で、少女が聞き返す。
「名前もねぇのか……なあ、お前はどうしてこんなところにいたんだ?」
少し驚きながら、深雪も聞いてみた。
「んっとね、あたし、ずーっとなんにもないところを飛んでたの。そしたら、こっちの方からすごく楽しそうな感じがしたんだよ」
「楽しそうな感じ?」
随分曖昧な感覚だが、彼女にはそういうものを感じ取る力があるのだろうか。
「でも、そこに行くにはここを通らなくちゃならなくて……どうやって行こうかなって思ってたら、これに引っ掛かっちゃったの」
少女は遠くに見える不気味なダンジョンの壁と、後ろにある光のフェンスを順番に見遣った。
(あれ、元に戻ってる)
円は先ほど小麗と切った網の部分が、いつの間にか修復されているのに気付く。
「あ、あとね あとね、何か呼んでる声が聞こえたんだよ!」
「声?」
深雪が繰り返すと、少女はこくこく頷いた。
「たぶんあたしを呼んでるんじゃなくてね、『誰か、誰か』って感じだったよ」
それが現実世界に抜け出してしまった小鳥の呼び声だったと推測出来たのは、事件が解決した後の事。
「それじゃ、自分のおうちは分からないのか?」
「おうち?」
小麗の言葉にまた首を傾げる少女。
「お家っていうのはね……」
クスリと笑って、アリーセが簡単に説明する。
「とにかく、ここは長居するには向いてねぇ。一緒に帰ろう」
深雪が差し出した手さえ、少女は不思議そうに観察している。
「たくさん、色んな事……知って頂かないといけませんね」
アーティはなんだか嬉しそうで、修はやれやれと肩を竦めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
前回シナリオ
<CI@SP>マヌカノイドはリアル・ワールドの夢を見るか
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月20日
参加申し込みの期限
2014年03月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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