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【たのしいニャンプラ道】
うむっ、とうなずきました。どこか訳知り顔、達観した表情を浮かべて、
佐藤 英二
は。
「せっかくだから、楽しまないとね!」
いつものヤツだ神魂だとスグサマ納得した英二は、ひとまず見知らぬ部屋を見回します。ううむなんたる高級感。家賃はいったいいかほどだろうかと庶民的思考が頭をめぐるも、ぶんぶんぶん。首を振りました。
ここはネオネコジマ。ここは地上数十階、タワマンのいちばん景色がいいところ。こんなお部屋に住んでいるのだから、自分はきっとよほどの成功者なのでしょう。
だって英二ときたら買った覚えもないパリッパリのスーツを着こなして、べっこう柄のダテメガネなんかかけちゃって、手には飲み口がバカほど大きいグラスに注いだワインを揺らしていたりしますから。こんなグラス、三十年前の芸人くらいしか持ってないよ。
「うーん、ここでの僕は成人してるのかな……? ワインかあ、飲んじゃってもいいのかな。少しくらい、ちょっとだけ舐める程度に……」
口をつけてみようというところで、ピンポーン! びくりと跳ねて、ワインがちょっぴりこぼれました。
「ああ、びっくりした。ええと、どなたさま……」
「ちわーっす、先日お電話させていただいた
笹川 帆太
でーす! 『ネオネコジマ立志伝』の取材にまいりました~、お邪魔しても? いいですよね、失礼しまーす」
ずどどどどっ、となだれ込む取材陣に、英二は目をシロクロ。どうやら今日は成功者たる彼をインタビューするため、アポイントメントが入っていたようです。
あれよあれよと整えられた撮影準備に、どでかいソファの真ん中へちまっと収まりながらキンチョーに身体を固くする英二を、カメラが映し出します。
ディレクター兼インタビュアーの帆太が大仰に手を広げて、
「『ネオネコジマ立志伝』、司会の笹川です。今夜もネオネコジマに志の御旗を打ち立てた稀代の実業家へ、ネホリハホリとお話を聞いていきたいと思います。ゲストはこの方! 希望戦士ニャンダムのプラモデル、通称ニャンプラの個人制作代行サービスに端を発し、いまやニャンプラ代行カンパニーの総支配人! 今なお自らモデラーとしても腕を振るう、佐藤英二さんです。佐藤さん、今日はどうぞよろしくお願いいたします!」
「えっ」
「えっ?」
「あ、いや。僕ってそういうことになってたんだなあって……よ、よろしくお願いします」
なるほどうむっ、ふたたび英二はうなずきます。納得です。どうりでこんなでっかい部屋の壁一面に、組み上げたニャンプラを収めたケースがずらずらずらり、こんなにも並んでいるのかと思ってたよ。
「佐藤さんは趣味であったニャンプラ制作を生業とする決断をしたわけですが、趣味と仕事ではどんな違いがありますか? 仕事として制作することで、思うようにならないこともあったりするのでは?」
ずいと寄せられたマイクに、英二はやっぱりキンチョー……けれど壁に並ぶニャンプラたちはほかでもない、英二自身が組み立て、塗装し、時にはフルスクラッチまでも敢行し、仕上げてきた作品です。その記憶が英二にはあるのです。それが彼にとって、自信となりました。
「そうですね。趣味と制作代行はもちろん異なります。もどかしいことも確かにありますが、それでも事業を起ち上げて良かったと思いますよ。ニャンプラという素晴らしい文化へ、誰でも手軽に触れられる、そのお手伝いをすることが私の使命であり、誇りですから」
なんてセリフがすいすいと口から滑り出るのには少々、ビックリですけれど。
「それなりに苦労もありましたけれど、それも今となっては良い思い出かな。僕自身も、所属するクリエイターたちも、楽しんで仕事をしています。その結果が今の会社の業績に表れているのかなと」
「なるほど! 興味深いお話ですね。ここからは少し、佐藤さんのプライベートについてもお伺いしてみたいと思います。まずは、奥さまとのなれそめについて、なんていかがです?」
「えっ」
「えっ?」
「お、奥さま?? えっ、僕結婚して、えっ?」
「さ、ここでその奥さまにも登場していただきましょう。どうぞ!」
「えっ、えっ」
かちゃりと扉が開き、姿を現したのは……。
といったところで、ぱちり。目が覚めたのでした。
「ニャンプラカンパニー! いいねえ、面白そう! やっちゃおうよ、夢を現実にしちゃおうよ! にししっ」
そんなふうにけらけらと笑う
野々 ののこ
に、結婚の話まではしませんでしたけれど。ネオネコジマでの事業については、大いに彼女の興味を引いたようです。
「英二くん、ニャンプラ作るの上手だもんねー。きっとプロにもなれちゃうよ!」
「うーん、プロモデラーかあ……趣味が仕事になったら、それは嬉しいけど。嬉しいだけじゃないかもだしなあ」
「だいじょーぶだいじょーぶ! 英二くんならやれる!」
背中をびしばし、わけも分からず応援してくれるののこにちょっぴり、苦笑い。
英二の将来に、新しい道筋がきらり、光明として差し込んだ……のかも?
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2026年05月03日
参加申し込みの期限
2026年05月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2026年05月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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