this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
パカっと駆けてウマくいく!新春初夢☆福笑い満開フェア 茄子編
<< もどる
1
2
3
4
5
…
9
つぎへ >>
潮彩の夜
この南の島には言い伝えがある。
海がもっとも青く輝く満月の夜、『選択の潮』が満ちてくる。
淡く光るその潮のなかで手を取り合った者たちには、不思議な縁が結ばれる――と。
その特別な選択の夜を、島の人々は古来から『潮彩の夜』と呼び、盛大な祭りを行ってきたのだ。
かがり火の燃える音がする。
闇の中に3人の少女たちが佇んでいる。
長い黒髪の
浅見 柚乃
は、優しさのなかに情熱を秘めた少女で、島の名士の娘だった。
霧生 愛
はあとから島に来た旅人で、よく言えば生真面目、悪く言えば融通がきかず、どういうわけか出逢ったころから柚乃に疎まれ、いまでは犬猿の仲だった。
そんなふたりに愛された少女がいた。明るい色の髪をした島生まれの少女だ。
「私のほうが長く彼女を知ってるわ」
「私のほうが深く彼女を愛している」
柚乃と愛は少女を欲した。
互いに相手を蹴落として、ただひとり自分だけを見てほしいと願った。
しかし少女にはほかに心に決めた殿方がいた。
だから彼女は選べなかった。
ふたりに熱く恋われても、どちらかを――あるいはどちらもを――選ぶことはできなかったのだ。
「どちらも失いたくないなんて、ずるいよね……」
少女はそう口にして、どちらも選ばず去っていった。
そうして柚乃と愛は、満月に照らされた蒼い浜辺に残されたのだ。
かなりのあいだ、柚乃と愛は黙っていた。
やがて愛が砂浜に座り込んだので、つられるようにして柚乃も隣で膝を抱えた。
「……どうして」
愛はそっぽを向いたまま零す。
柚乃は、愛の言葉の続きを待つような待たないような曖昧な心地で、膝に頭を預けていた。
そんな気配を感じた愛は、気だるそうにため息をつく。
「あなたはどうして立ち去らないの……」
そう問われ、愛と同じような溜息を、柚乃も膝のうえに落としてみた。
「さあ……霧生こそどうして?」
「べつに……」
問い返されてみれば、自分だって理由なんか見つからなくて、愛は憮然と海を見つめる。
海は淡く輝いていた。寄せては返す波の縁が、白や緑や淡い桃色のグラデーションに光っていて、こんな哀しい気分であっても美しいと感じられた。感動に似た感情が、静かに静かにあがってくる。こんなときでも人って美しいと感じられるものなんだな、と愛はどこか遠いところにいるような気分で自らの内を観察していた。
美しい、『選択の潮』が満ちてくる。
けれど心を寄せた人のいないこの状況で、いったい何を選択しろというのだろう。
もしも――と、揃えた膝に頭を預けて、柚乃は目を閉じ想像する。
(もしもあの人が霧生のことを選んでいたら、私はいったいどうしたかしら)
そんなのはとても耐えられない。
嫉妬して嫉妬して、選択の潮なんか知ったことかと霧生からあの人を奪おうと腐心したに違いない。
(あるいは、あの人が霧生ではなく私のことを選んでいたら?)
そんなことになったら嬉しくて……だけど愛が奪いにくるんじゃないかと警戒して、排除しようとしたと思う。もう二度と、あの人のそばに近づけないように、あの人を囲って、自分だけのものにして……。
一途、といえば聞こえはいいが、そのひたむきさは危うくもある。
(私ってもしかして……かなり嫉妬深いのかしら?)
あの人がどちらも選ばなかった。
それが最良の選択だった可能性について、考えようとしてやっぱりやめた。
それはなんだか……心が苦しくなったから。
膝の間に頭をうずめて吐きだした息は、南の島の熱気のなかで、わずかに震えて冷たかった。
……と、ふと、手の甲に何かが触れた。
瞼をあけると、愛の指先がそっと柚乃の手の甲の筋をなぞっている。
視線を指先から腕、顔へとあげてゆくと、静謐な瞳と目があった。
「……なんのつもり?」
「泣いているのかと思ったから」
愛は言い訳するみたいに呟いて視線を海へ向けたけれど、手の甲に添えた指はそのままだった。
指先が、手首から中指へのラインをゆっくりとなぞってゆく。指の先までゆくと戻って、今度は薬指のライン。その手つきは、泣きそうなほど優しくて――。
「嫌い……嫌い……大嫌い」
柚乃は思わずそう口にしていた。
「お互い様です」
愛も静かな口調で応酬する。
そんなやり取りとは裏腹に、愛は5本の指すべてで柚乃の手の甲を包み込んだ。
「嫌いで結構。あなたに嫉妬の感情を向けられるのはもううんざり」
「そういうところよ。あなたははっきりものを言いすぎなの」
「はっきり言わないと伝わらないでしょう」
「相手が傷つくってことを知らないの?」
「言葉を返して悪いけど、こちらが傷ついていないとでも?」
手の甲が優しく揉みこまれ、柚乃の指は愛の指に絡めとられてゆく。
柚乃はすっかり混乱していた。
「だって……しかたないじゃない」
この感情はいったいなに? 怒りなの?
そうだ、と心が言った。けれどそれは半分でしかない、とも。
じゃあ、もう半分は……?
「……あなたが羨ましかったんだもの」
口をついて出た言葉は、柚乃自身にとっても意外なものだった。
「だってあなたは恰好よくて、強くて、それが当たり前みたいな顔してもっともっとって貪欲で……私のことを追い越してゆきそうで怖かったの! 羨ましかったの!」
「そんなこと……」
愛はすこし呆れたように笑った。
「それはあまりに負けず嫌いすぎよ……あなたのほうがよっぽど、姫みたいで綺麗。それにとても努力している。だから……そう。追いつけそうで追いつけない」
愛は自分のなかに、柚乃のことを羨ましいと思う感情があるか探してみた。それはあまりなかったけれど、柚乃が自分のことを羨ましがる必要なんてない、とは思った。
「霧生が私のなにを知ってるっていうのよ……」
柚乃はほろほろと涙を零す。
愛はその涙を、美しいと思った。
「あなたが思っているよりは、あなたのことを見ていたと思う。あれだけ嫉妬を向けられたら、こちらもよく観察して、飲みこんでいないといけなかったから」
繋いでいないほうの手で、柚乃の涙を拭おうと頬に触れる。
「……っ! やっぱり私、あなたのことは嫌いだわ……!」
柚乃は愛の手を払いのけ、自分でごしごしと涙を拭った。
それから繋いだほうの手をそのまま引っ張り立ち上がる。
「走るわよ!」
「は?」
「海へ走るの!」
柚乃が手を繋いだまま走りだしたので、愛も走らざるをえなくなった。
ふたりは砂を蹴って走った。
淡く輝く『選択の海』へ。
蛍のように白っぽく輝く波しぶきが、ふたりの足元を一気に掬った。
柚乃は脚を取られて転び、そのうえに愛が覆いかぶさった。
潮っぽい味が口唇に触れる。
「この選択で、いいのかしら」
鼻先に息が当たる距離で柚乃がきいた。愛はそっと首をふる。
「……私に聞かれてもわからないよ。だけど今夜は潮彩の夜。満ちてきた『選択の潮』のなかで手を取り合った者たちには、不思議な縁が結ばれる……」
ふたりの手はいまだ繋がれたまま、打ち寄せる波に濡れている。
ふたつの影が、満月の青白い光に照らされた海に溶けてゆく――。
……そんな夢を見たのだった。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
パカっと駆けてウマくいく!新春初夢☆福笑い満開フェア 茄子編
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2026年01月03日
参加申し込みの期限
2026年01月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2026年01月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!