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慌てん坊なあの人が来る前に、「おめでとう」をあなたへ
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明るいアーケードと、賑やかなウィンターソング。日中と変わりないようでも、チラホラ閉店準備を始めているところもあるので、綾花は少し急ぐように珪の手を引いた。
「実は、可愛い看板猫のいるお店を見かけて。ワインの専門店らしいんですけど、珪さんは知ってますか?」
「この辺りだと……あそこかな。少しメイン通りから逸れた」
イルミネーションを楽しんだ2人は、ワインを求めてキャットロードに来ている。海岸通りをそのまま歩いてアウトレットへ行くのも良かったが、綾花はお世話になったサバトラのお店に行きたいとリクエストした。
もしかしたら、珪が懇意にしている店を知れるチャンスだったかもしれないが、それは綾花がお酒を飲めるようになってからでも遅くないだろう。
「あ、あの店です!」
「やっぱり。看板猫なんていたんだね、気付かなかったよ」
どうやら今日は不在のようなので、脇の段ボールがお気に入りらしいことや、むっちりしていて可愛かったことなどを伝える。目を輝かせて語る綾花を前にすれば、珪もクスクス笑いつつ扉に手をかけるしかない。
「それじゃあ、綾花さんの熱意を伝えてくるよ。ちょっと待ってね」
先に入った珪が、いくつか店員に確認をとって綾花を呼ぶ。まずは入店できたことにホッとして、綾花は店員へと感謝を込め頭を下げた。
「お探しのイメージがあれば、気軽に相談して下さい」
今日のお勧めとして試飲できる物は数種類。そこに目を通した珪は、次に隣の赤ワインの並ぶ棚の前で少し考えるようにポップを見つめていた。綾花も並んでみてみると、丁寧なポップには★を使って説明がされている。
「これって、図書の分類記号みたいなものですか?」
「え? うーん、そこまで厳密なものじゃなくて……書評みたいな感じかな。一種の目安だよ」
豊かな発想に笑った珪は、例えばとわかりやすいものを探す。確かに販売元から資料は添えられるだろうし、大まかなジャンルとしては分類記号に似たようなところはあるだろう。けど、こういった店では1度店主が味を確かめてからポップを書くことも多い。
「もし分類記号として決まっていたなら、表現も広がらない。けど、果実ひとつとっても色々あるんだ」
赤い果実に、熟した果実、それにベリー。白ワインのほうまで目を向けたなら、もっと増えてしまうだろう。
目安として見るのが良いと聞いて、綾花は絶対の正解が無いとわかり、小さく笑う。
「まるで、書評の『情感豊か』みたいですね。本当は読んでみないとわからないのに」
「好みの文言で紹介されて、★があると手に取りやすいのに、飲んでも好みとは限らないところは似てるかな」
でも、と区切って珪はポップを撫でた。そこには『店主オススメ!』と試飲出来ることが大きく書かれ、チョコに合うと紹介されている。
「何度か来たけど、ここの紹介文は悪くないと思うよ。貶さず褒めすぎず、きちんと見ている人の言葉だから」
店員に声を掛けた珪は試飲を2種類出して貰い、綾花が比較しやすいようにとライトのよく当たるカウンターで、くるりとグラスを傾ける。ほんの数口しか注がれていないけれど、見比べれば綾花にも一目瞭然だ。
「左は色味が深い赤で、右は……色味が濃いだけじゃなくて、とろっとしたモタつきがありますね」
「そう。香りも試してみるかい?」
グラスの縁をやや遠ざけて、間違っても飲酒をしないように気をつけながら綾花に香りを確かめて貰う。
「えっ!? 左は大人だなぁって香りでしたけど、右はデザートみたいです!」
「いい感想だね。チョコに合うとされるのは、左のコクがある赤が王道。少しウッディだったりするかな」
対して右は、ケーキに合うとされるデザート寄りタイプ。蜂蜜のような香りがするため、ケーキが甘さ控えめなら合わせてもくどくなりすぎない。
うんちくが過ぎないように語りを止めて、珪は喉越しを確かめる。
ふわりと内側から抜ける香りに微笑む彼が選んだのは――試飲とは違う1本だった。
買い物も終えて帰宅をすると、綾花はテキパキと夕飯の準備を整えた。
その間に珪も外気で冷えすぎたワインをテーブルに置いて馴染ませ、綾花と取り違えを防ぐようにグラスの足下へチャームを付ける。
「冷やさないんですか?」
配膳する綾花に尋ねられ、珪は好みに寄るんだけどと前置きして、照れくさそうに告げる。
「赤ワインは、やや涼しい常温が飲み頃とされるから、夏は冷やすけど冬は玄関先に置くくらいでいいんだ」
代わりに、白やロゼは冷やすし、スパークリングもしっかり冷やす。そう続ければ、綾花が目を輝かせてメモを取ろうとするので、珪もちょっと得意げになって話してしまう。
「色に関わらずデザート系なら少し冷やすことが多いかな。あと合わせるもの、今回ならチョコ系だから――」
ついつい披露してしまった拘りにハッとなって、珪は咳払いで場を誤魔化し席に着いた。冷めないうちに頂こうと、ケーキも楽しみだとそわそわする彼を見つめる綾花は、またひとつ知れた彼の一部に微笑ましく思って見つめてしまう。
夜も更けてパーティーも本番。届けたいものは全て用意できたはずだと、テーブルの料理やプレゼントの入った紙袋を目で追って、綾花も座る。
「それじゃあ、珪さん――今日が何の日か、わかってますか?」
すれ違いもあったけど、彼も思い出しているのか苦笑いを浮かべて頷いた。
今日、12月15日を彼の恋人として祝えることに感謝を込めて、綾花は満面の笑顔を浮かべる。
「珪さん、お誕生日おめでとうございます!」
自分が祝われるような笑顔をして、綾花は声を弾ませた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年11月27日
参加申し込みの期限
2025年12月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年12月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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