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九夜へ挑む
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「冷静に、慢心せず行こう」
「うん。つまり、いつもの修君だね」
「ははは。茶化さないでくれよ」
八神 修
と
七夜 あおい
は東側の山道を選択した。他の危険なルートと比較し幾分楽であるというが、それでも平時の九夜山とは異なる。なだらかな場所もあるが急な勾配もあり、変わりやすい山の天候も考えるとまるで油断はできない。準備は万全に、気構えは完璧に。
そんな苦労を重ねてまでなぜ? 人は山への畏れを抱きながらも登らずにいられないのか。
「夏の最後に、挑戦してみないか?」
修はそうあおいを誘った。彼女は快く同意してくれた。脈絡もなく巨大化しまるで壁のごとく聳える九夜山を見上げて覚えるのは恐怖。緊張。不安。それでいて内より沸々と湧き上がる戦意が修を突き動かした。あおいも同様であったようだ。
ウェアを二人で買いに行き、揃いのものを購入した。厚手で風も通さず温かい。アウトドア用のコンロを購入しちょっとした食材も揃えた。万一の時の備えも盤石に行った。
「修君は正直、西側あたりを登りたいのかと思ってたな」
あおいがふとそんなことを言った。修は微笑む。当たらずとも遠からずといったところだ。
「目的は二人で楽しく登ることだからね。安定志向といえばそうかもしれない。何なら今回の登山で山に慣れたら、もう少し難しいところへ挑むのもいいだろうな。ローマは一日にしてならず、さ」
一歩一歩と歩めばいい。無理なら引きかえしまた登り直せばいい。どんな険しき道だとて、君とならばと修は思うのだ。
岩塊の上から狸が見下ろしていた。丸々ころころとして愛らしい。日向ぼっこでもしているのか差し込む陽光に目を細めながら丸くなり、くつろぎながら人間の所作を観察しているかのようだった。
「可愛いねぇ」
「ああ。可愛い。触りたいな……」
「ダメだよー修君!」
枝葉の向こうでは小鳥が鳴いている。修はカメラを取り出し小鳥たちの戯れる様を画角へ収めると、静かにシャッターを切った。次いであおいへカメラを向けるとピースサインが飛び出したので、絶妙な一瞬を捉えて切り取ると期せずして飛び立った鳥たちとのツーショットとなった。
「九夜山ってこんなに動物がいたんだね」
「そうだな。寝子島に帰ってくると、いつも気づかされるよ。こんなにも自然が豊かだったんだと」
感慨深く緑野を歩む。続々と目に入る光景は心穏やかに落ち着かせ、気が急くこともなくペースを保っての道程となった。
とはいえ時にハプニングも起こり得る。
「わ、わっ? わぁ!」
「あおい、手を!」
ちょっとした斜面の砂利にあおいの足が滑ったところへすかさず、修の手が伸びる。事なきを得てほうと安堵しつつもさらに気を張ってその場を切り抜けた。
「ふ~、危なかった。修君、ありがとう」
「どういたしまして。俺が危ない時は、あおいが助けてくれよ」
「あはは、もちろんだよ!」
助け合いが心を強くする。絆を深め結びつきを強くする。この想いがあれば少しばかり離れたとて気持ちは近しくあることができるだろう……ああ、そうだ。今日は二人にとって真の夏の終わり。明日には寝子島を離れ再び目の前の多忙に飲み込まれてゆくだろう。しかし互いの夢のためと奮い立ち、力強く地を踏みしめ歩んでゆくのだろう。
ふと隣を見れば輝く瞳と瞳が繋がれた。彼女は笑み、修も微笑みを返す。それだけで強く在れる気がした。
山頂の澄み渡る青空を背にしてハイタッチ。記念撮影をした。
「……泣けるな」
「そう。だね」
瞳から雫がこぼれることは無かったが、心は晴れ渡りながらに泣いていた。迫る一時の別れが胸の隙間へ染みたようだ。
厚手のレジャーシートを敷くとどちらともなく準備を始めた。バックパックからコンロを取り出しセットすると食事の用意をする。今回はフリーズドライ食品を駆使してカレーをこしらえてみた。自然の草花や風の匂いとカレーの香辛料は案外とマッチする。
「こういうところで食べるカレーって、どうしてこんなに美味しいんだろうね」
「材料としては簡素なものばかりなのにな」
山で、あおいと、だからだろう。そうとは口に出さなかったが彼女もそう思ってくれていたらいい。
コーヒーにはグラスフェッドバターとMCTオイルを投入した。バターコーヒーは忙しい朝などにスマートなエネルギー摂取法でありダイエット効果などにも注目されているらしい。山登りには言わずもがなだ。かつんとカップを合わせ、肩を寄せ合い熱いのを一口啜った。
「また……来ようね」
「ああ。また来よう」
約束はきっと果たされるだろう。いつもの平坦な九夜山だっていい。二人ならば強く吹いた風の冷たさだって気にならない。吹き飛ばされることもない。強く確かな足取りは再びここで、交わるだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
冒険
動物・自然
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年10月04日
参加申し込みの期限
2025年10月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年10月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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