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ある迷宮で手繋ぎを・燦
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秋瀬 鶫
は、
蒔上 澄人
と見知らぬ迷宮にいた。今いるのは光に満ちた美しい場所で、辺りを見るに、ヨーロッパの古いお城のような雰囲気がある。
「どうやら、ちょっと迷子になっちゃったみたいだね」
「迷子……お城の中みたいですね、ここはどこなんでしょうか?」
鶫は知らない場所で不安を覚える。そのため、隣にいる澄人につい甘えたくなってしまっていた。
「ここは綺麗なのに、なんとなく怖いです」
鶫のその言葉を聞いて、澄人が屈んで鶫と目を合わせる。最初から異質さを感じていた澄人であったが、幼い子を不安にさせるようなことはしない。楽しそうな声色で、あくまでお散歩のような雰囲気で手を差し出した。
「はぐれないように、手を握っていてくれるかな」
合わせてくれる目線と穏やかな声色に促されて、鶫はおずおずと澄人の手を握った……が、どこか強ばっている。
「……っ!? 今の影みたいなのは、何なんでしょうか?」
手を繋ぐ前に見えた、黒い人影に、鶫は強い恐怖を感じていた。澄人は辺りを見回す。黒い人影を確かに一瞬見た気がするが、手を繋いでからはその姿は無い。
「ほら、怖いものはいないよ」
手を繋いだまま、鶫に声をかける。黒い人影はもともと存在していないかのように、現れる気配がなかった。
「きっと手を繋いでいれば出てこないんだと思うよ。だから、ずっと繋いで行こう」
パッ、パッと一定の間隔で光る床がそこにはあった。床にはの星のような記号や花のような図柄が刻まれている。違う記号や図柄の床もあれば、2枚ほど同じ記号や図柄の床もある。部屋の暗さのため、光っていないと記号や図柄は見えづらかったが、光ってさえいればよく見えた。
「パズルみたいだね……秋瀬さんはどうしたらいいと思う?」
澄人はできるだけ遊びに感じられるように、鶫に声をかける。この仕掛けを解かないと先に進めない深刻な状況ではあるが、鶫を不安にさせることだけは避けたかった。
「えっと……たぶん、光る順番がある、気がします」
「そっか……いい考えだね」
「花が最初で、次が三日月……最後に星、かな?」
光る床のギミック自体は狭い範囲ではなかったが、花・三日月が刻まれた床は比較的近くにあった。星だけは少し離れた場所にあり、踏むまでに時間がかかりそうだった。一時的に手を離して急いで澄人が踏んで戻れば、時間短縮にはなるかもしれない。けれども、最初に鶫が見せた表情を思い出し、その案を却下する。何があってもすぐかばうなり助けるなりできるようにしたい。手の届く範囲には、いつも鶫がいる状態になるように。
「手を繋いだまま、一緒に床を踏みに行こう」
「はい」
花、三日月、星の床を順番通りに踏む。星は距離がある分、少し遠回りになったが、制限時間はなかったので問題なく踏めた。
「あっ、蒔上先生! できました!」
鶫が声を上げると同時に、ギミック床が全て白く光り、消える。そして、カチリと音を立てて、近くの扉が開いた。
「あっ、進めそうだよ。ふふっ……よくできたね」
(何かが光って……?)
鶫は床の向こうを見る。そこは暗闇で、何も見えない。それでも何かが光ったように見えたのだ。それとは別に、目の前には強い光を放つオブジェがあった。瞳のようなオブジェだ。
今は部屋の壁に光が当てられている。そのオブジェの背面には閉ざされた扉があった。
「これは、動かせそうだね」
鶫と視線の高さを合わせるよう片膝をついて、澄人がオブジェに触れる。それは石臼のような音を立ててゆっくりと動き、壁の上へ斜めへと光が当てられる。どうやら方向と角度を変えられるようだった。
「あっ、今、文字が見えました」
澄人は鶫の声にオブジェを動かすのを止めた。壁に文字が書いてある。
「宝石に光を……?」
「あっ」
澄人が首を傾げるのと同時に、鶫は声を上げた。宝石かどうかはわからないが、先ほど光って見えた何か。あれが宝石なら。
「えっと……先生、さっき向こうの床が、光って見えました」
空いているほうの手で、鶫は暗い床の向こうを指差す。
「光をそっちに動かしてみようか」
ごりごりと音を立てて、オブジェの方向と角度が変わり、強い光が遠くの床を照らし出す。大理石の床に半分埋まっていた赤い宝石に光が当てられると、カチリと扉から音が鳴った。
「鍵が開いたみたいだね」
澄人は立ち上がる。
「ありがとう。秋瀬さんが宝石を見つけてくれたおかげで、すぐに部屋から出られるよ」
「力になれて良かったです」
澄人に褒められて、鶫は嬉しくなった。
2人は扉へ向かって歩き出した。
鶫は澄人と真っ暗な部屋を歩いている。この部屋には明かりがなく、手を繋いでいる澄人の顔すら見えない。
(本当に手を繋いでいるのは蒔上先生?)
ぎゅっと繋いでいる手を握ると、ぎゅっと握り返してくれた。
「秋瀬さん?」
「先生……」
ほっとしたのもつかの間、そうはいってもやっぱり暗闇は怖くて、足がすくむ。
(暗いのが怖い! 怖い怖い……!)
鶫はなんとか動かしていた足を止めてしまった。
「秋瀬さん、大丈夫かい?」
澄人の声が聞こえるが、鶫の目からは涙がぽろぽろと静かにこぼれ落ちる。
(蒔上先生、助けて……!)
ふわっと鶫の視界が上昇した。辺りは暗くて何も見えないけれど、先ほどとは違うところにいる、そんな気がした。
「先生……?」
「急に抱き上げてごめんね。でもこうやったら進めるかなと思って」
いつもより近くに聞こえる澄人の声に驚いて、涙が止まる。
「まだ怖いかい?」
そう問われて、鶫は首を振る。
「蒔上先生がいるから、大丈夫です。でも……もう少しこのままでもいいですか?」
暗闇で良かったと思うのは、きっと赤くなっているだろう頬の色と、鶫の気持ちが悟られないことだ。
「遠くに光が見えるね」
「たくさん、あります……どれかが本物なんでしょうか?」
「そうかもしれないね。どれにしよう?」
澄人が鶫に問いかける。
「もし偽物だったら……」
「そうだったらまたこうして歩いていけばいいよ。当たりを引くまで、ね。ずっと一緒にいるから、大丈夫」
温かな声に、緊張と恐怖でいっぱいだった心が溶けていくようだった。
鶫が選んだ光は、当たりの出口だったようで、2人は無事に元の世界に帰ることができた。
「秋瀬さん、もう大丈夫だよ」
澄人がしゃがんで鶫に優しく声をかける。しかし、鶫は澄人から離れられないでいた。
「蒔上先生……」
「私はちゃんとここにいるよ」
5分ほどそのまま過ごして、ようやく鶫は澄人から離れる。だが、手は繋いだままだ。嬉しい経験も、怖い経験も、記憶に新しい。元の世界に戻っても、手を離してしまうことへの不安がすぐには消えないのだ。それに。
「このまま家まで送っていくね」
せっかくの澄人と手を繋いでいられる機会を、早々に終わらせたくなかった。
「ありがとうございます」
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担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
冒険
ゲーム
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年09月22日
参加申し込みの期限
2025年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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