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ムーンライツ・ブルームーン
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「ふ~ん。イチャイチャやってんじゃん」
ある日のブラックウッド邸にて、
稲積 柚春
を出迎えた
ウォルター・B
の言である。いささか軽薄に思われがちな程度には気さくな自由人で通る彼の言葉と見れば違和感は抱きにくいかもしれない。しかしその筋のプロであるところの柚春にとってそれは尋常ならざる第一声であった。
「ど……どうしたの、ワット?」
「ん? 何が?」
「何って、何か……んんん、何だろう? 何かヘン?」
「そんなことないって! いつものオレ、じゃない僕だってば。僕だよぉ~。こんな感じか? こんな感じだったよな?」
「な、何が?」
姿形は紛れもなく柚春のワットであるがしかし、どこか違う。何かが異なる。いつもの通りイケメンだし年齢の割に若作りだし、ダメ出しのしようもない。しかし、しかしだ。何となく、浮ついているというか……何となく、立ち居振る舞いが紳士らしさに欠けるというか……得も言われぬ微妙な違和感が柚春を襲った。どこがとは明確に指せないが確かに妙なのだった。
「いいとこ住んでるよな~やっぱり。ま、これなら柚春も快適に暮らせるだろうさ」
などと言うウォルターと柚春は、しばらく前からいわゆる一つの交際中である。学生時代はやきもきとしたこともあったがようやくにして、互いに思い伝え合い恋人同士となった。生徒と教師の壁を見事突破し、幸せ満点の日々を送っている。そんな中で冗談の一つも言い合うことはあろうし、彼のトークはしばしばウィットに富む。これもそんな彼一流のジョークというものだろうか? それにしてはいささか伝わりにくいではないか。
戸惑いの渦中へ足を踏み入れつつ違和感の正体を確かめてみようとしたところで、意外な声が柚春を呼び止めた。
「やれやれ、面倒なことになってるねぇ」
「あ、あれ? 透破? 透破なの……!? どうしてここに!?」
緑林 透破
について柚春が知っていることは多くない。制服が寝子高とよく似た、けれど別のどこかの学校に通っているらしいこと。ゲームが好きで腕前もかなりのものであること。気まぐれで少々飽き性であること。柚春とは案外話が合うこと……しかしウォルターとの間柄や関係性を彼に語ったことは無かったように思うし何より、この場へ招いた覚えもなかった。
不思議そうに首を傾けた柚春の肩に手を置き、透破が見上げたのはどこか斜に構えて見つめるウォルターだった。
「こちらの先生にお招きいただいたんだよぉ。僕らはちょっとした知り合いでねぇ……ね、センセイ?」
「ああ。まーね? そーいうことにしといてやるよ」
胸を反らし張り合う二人に、柚春の頭には幾つものハテナが浮かんでは弾けて消えた。
実のところ透破がカプセルギア
『Bop』
の擬人化された姿であることを知っているのは、ウォルターだけだ。明かす気が無いのかタイミングを逸したのか、ともかく透破は柚春に正体をあえて知らせようとすることは無かった。
その上で、はてこの夜をどのように乗り越えるべきか。月の眩しい夜だ。青みがかって月の満ちるこんな夜は、人の世に奇妙な事が起こりがちである。今夜もその通りになったわけだ。
眼前に垂れ下がる前髪をいじりながら透破、つまるところ彼と中身の入れ替わったウォルターは小声を発した。
「僕はこれをあの子に教えたもんかなぁ? それとも黙ってるべき? どう思う、透破君」
「言いたきゃ言えば? どうなることやら、オレは知らないけどねー」
透破ことウォルターは肩をすくめる。奇矯なる青い月の気まぐれを許容するも一興か。それに何より、気になってしまった。彼女がどんな顔をするのかと。
「だからさぁ、節度ってものを弁えるべきだろ? あのお固いメイドさんも良く言ってんじゃん、ところ構わずイチャコラされちゃ困るって」
「メイドさんって、メアリさんのこと? 確かによく、程々にとは言われるけど……どうしたのワット? いつもそんな風にメアリさんを呼ぶことないのに」
「まぁまぁ、細かいこと気にするなって。柚春」
「何か勘違いをしてるようだけどね、透破く……ウォルターさん。別にのべつまくなしってわけじゃないよ。僕だってTPOってものを考えてさぁ」
「透破もヘンなの。僕、なんて言っちゃって」
「何かそういう気分なの、今日は!」
何ともややこしい会合となった。メイドさんが起き出してこぬように声は抑えつつ、ウォルターの中の透破が今一度教師の何たるかを思い出すべきだと説く様は自啓自発のようであったし、透破の中のウォルターが述べる言い訳めいた反論は傍らの柚春には何のことやらさっぱりだ。
「ふふふ」
「うん? 何だい柚春、何だかご機嫌だねぇ」
「オレたちがやり合ってんのがそんなに楽しい?」
「ううん、仲良さそうだなぁって」
「「別に良くない!」」
男性陣には反論もあろうが、彼ら二人の小気味よいやりとりは何だか楽しい。奇妙な現象を薄っすらと感じ取りながらも、貴重な一時と割り切り堪能するも悪くない。
窓の向こうには青い月。不思議な夜を終始満喫した柚春であった。
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あとがき
担当マスター:
網 透介
ファンレターはマスターページから!
網です。
青い月と奇妙な夜でした。
月齢と犯罪や殺人の発生率との統計学的な関連性は否定されがちですが根強く論じられることもあるようです。
生体内の潮汐について述べたバイオタイド理論なるものもあり、調べてみればなかなかに興味深いのですが、まぁオカルトの領域を出ないようです。しかしだからこそ興味深いとも言えましょう。
いつか全て明らかとなるのでしょうか。その時我々は青く輝く満月を神秘的なものとして見上げることができるのでしょうか。
何てことを考えつつ、月を見上げながらこれを書いています。とでも書ければ格好良かったものを、今夜はあいにくの曇り空。残念。
それでは、また次回に。
網でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年09月12日
参加申し込みの期限
2025年09月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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