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one photo
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「珪さん、写真を撮るの上手ですよね」
世辞ではなく本心からそう思う。
綾辻 綾花
の言葉に
早川 珪
は怪訝そうな顔を浮かべたが、そう的外れではないと思う。
綾花の部屋に彼を招き歓談混じりの食事の最中だった。
「何だい? 急に」
「ほら、あの写真です」
珪と綾花、二人の仲睦まじい様がいくつも収められたフォトスタンドが並ぶ中、夕日を背景に佇む学生服の綾花の姿がそこにはあった。
「ああ。これは……確かに僕が撮った写真だね」
「あの時は唐突で、ちょっとびっくりしましたけど。嬉しかったんです」
どこかぼんやりとした顔は、窓際で読書を堪能する彼女を不意に珪が撮影したがためだ。予兆なく撮られたが故にその一枚は綾花の何気なく素の表情を見事に捉えた。
自分の写真を飾ることにはいささかのいたたまれなさが無くもない。しかしそれが珪の手によって撮影されたものとなれば話は別だ。とっておきの一枚を綾花は額縁へ入れた。写っているのが綾花一人だとしても、二人の特別な一時を切り取った写真であることに変わりは無かった。
「これ、夕日がとても綺麗でお気に入りなんです。オレンジと夜の始まりがまざり合ったマーブル色で」
「そうそう。綺麗な空と綾花さんのツーショットが何だか新鮮で、つい撮りたくなってしまったんだ」
「こんな無防備な表情で、ちょっと恥ずかしいですけど……珪さんのその時の気持ちが伝わってくるみたいで、見ていると気分が温かくなるから」
思わず食事の手を休めてしばし、二人で懐かしく写真に見入った。
「何か、コツがあるんですか?」
綾花が尋ねると彼は腕組み、首を捻る。
「特段コツという程も無いけど……そうだなぁ。僕に写真の腕前があると言うなら、きっと綾花さんも同じだと思うよ」
「私が? そうですか……?」
「僕の写真の知識なんて、ほとんど本を読む中で培われたようなものだしね」
言われてみれば確かに。小説だとかノンフィクションの実録ものだとか、カメラを持って写真を撮るシーンなんて山ほど登場するし目にしてきた。それに写真集をよく見る。主に愛らしい猫が愛らしいままに切り取られたものばかりだが、そうして実際に見てきた写真の画角、モデルの立ち位置、余白の扱い、光量や陰影、あらゆる印象が自ら撮影に臨む時にも役立つのかもしれない。事実、写真の手ほどきなど受けたことのない珪が突発的に撮影したこの一枚は、息を呑む程絵になるものだった。
「私でも、撮れるでしょうか」
「うん、きっとね。試してみるといいよ」
大仰なカメラを持ち出すこともない、スマートフォンで手軽な写真撮影も悪くない。今度挑戦してみようと思う……まぁ、被写体は概ね決まっているのだが。猫と彼の写真が増えそうである。
食事を終え、入れた茶の香ばしさと緩やかな時間の流れを楽しみながら、記憶に想いを馳せる。
「寝子高を卒業して、まだ半年しか経ってないんですね……」
「時の経つのは早いように思えて、案外とゆっくりなものだね。まぁ、濃密ではあるけれど」
「はい。私……図書委員のお仕事をする時間が、すごく好きでした」
放課後の一時。好きな人と並んで一つのことに没頭する幸福な時間。ふと横を見れば、ああ何て整った横顔だろうか。何度感嘆の吐息を漏らしたことだろう。彼がそれに気づき振り向いて、慌てて目の前の仕事へ戻るのも良くあることだった。
「あの頃から……気づいて、いましたか? 私の気持ち……」
「ふふ。まぁ、何となく、ね」
顔から火が出るようだ。その漏れ出しがちな感情も、今こうして彼と同じ時間を共有できることとなったきっかけの一つではあったのだろうが。
「と、とにかく。私にとってはあの時間が、とても大切だったんです。一日でもまた戻れるなら、珪さんと一緒に司書のお仕事をしてみたいです」
そう吐露すると、ふと彼の指が伸びてきて綾花の前髪を梳いた。
「僕は司書教諭だからね、今もそれが日常ではあるけど……そうだね。時々感じるよ。寂しさを」
「それって」
「隣に誰かさんがいないからかな。何だか物足りなさを覚えてしまうんだ」
それからは物言わず、席を入れ替えて彼の膝の上へと腰かけ密着すると、微笑みと共にお茶とデザートを楽しんだ。あの頃の輝かしい時間は掛け替えの無いものだが、替わりに得た今という瞬間もまた光満る幸福に違いないのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年09月06日
参加申し込みの期限
2025年09月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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