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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
足早にゆっくりと、あの雲みたいにいつまでも
「じゃ、じゃーん」
と朝永 真深が控えめにカーテンの中から飛び出せば、手島 ゆかりがくるくると回りながらに登場した。
「じゃじゃーん！」
真深は白地に風鈴、藤色の朝顔が舞い散る。ゆかりのそれは紺地に弾ける花火、浮かぶ蛍。双方浴衣のお披露目にいささか気恥ずかしく、頬は朱に染まりながらも笑顔が零れた。
時は７月。世が夏の盛りの暑さにあえぎ、寝子島高校もまた夏休みへと突入した頃合いであった。
「いいじゃん真深、かわいいかわいい！ いや～、お嬢様には白の浴衣が映えますな～」
「な、何よそれ。まぁ、ありがと……カーリーも似合ってるわよ。元気な色が合うわよね、あなたには」
「へへ、そう？ やっぱりそうか～、似合っちゃうか～」
寝子島シーサイドアウトレットにて、浴衣やら水着やら、今夏の必須となるアイテムを買い込んできた。そのお披露目会であった。互いに購入したものは秘密にしておいたのだ。部屋の中央には浴衣と合わせて買った下駄とか、ビーチサンダルに浮き輪にタオルにとあれこれグッズが並べられている。眺めているだけでも心が夏色となり弾けた。
「ってか、こんなに騒いでて大丈夫？ 怒られない？ 真深んチってやっぱこう、なんていうかこう……お嬢様～っ、て感じだよね」
「そんなに気を使わなくてもいいってば。全然普通だよ」
今日の朝永邸は静けさの中に寝そべる。いつものようにとも言えるが。両親は相変わらずの多忙で不在、使用人が数名常駐するも彼らは不用意に物音を立てたりしないプロだから、真深とゆかりがその気配を感じることはほとんどなかった。故に邸内に響くのはゆかりがスマホでかけるちょっとしたＢＧＭ、多くは流行のポップスやチルなLo-fiのプレイリストなどだ。それに二人の笑い声も。
明るく朗らかな親友のリズムはどちらかといえばマイペースな真深を力強く引っ張り、その強引が時に心地良かった。まぁ真深とて激情にかられてゆかりを振り回すこともある気分屋なものだから、そんなところで二人のバランスが保たれているのかもしれない。
「それよりカーリー、他には何買ったの？ あたしはこれ、浴衣に合うバッグも買ったんだ。ほら、この巾着みたいなやつ」
「おおー、かわいい！ 浴衣の柄とも合ってていいねいいね～。私はね、これにしたよ」
真深の手には小さくても収納上手な白に檜垣柄の巾着バッグ。ゆかりが肩にかけたのは天然素材のかごバッグだ。真深は軽やかに歩み、ゆかりの眼前でくるりとターン。振り返りながらに笑みを飛ばす。ゆかりはスキップ、軽妙なリズムと共に中々見事なダンスを披露する。部屋はステージとなり床はランウェイとなった。突発的ファッションショーは熱気を帯び、真深はゆかりのスマホをとってＢＧＭの音量を一段大きくした。真深の足も自然とステップを踏むがその動きは少々拙い。一方のゆかりは実に様になっている。女子高生が「踊ってみた」動画などを見ながら真似をしているうちに身についたらしい。
熱が入るあまり息が切れてきたところで、二人は頷き合った。
「さて、それじゃあ……」
「うん。メインディッシュ、いっちゃいますか」
「それを言うならメインイベントじゃない？」
「あはは！」
浴衣の襟元に手を差し入れる。一呼吸の後、一気に脱ぎ去った。
「「じゃじゃ～ん！！」」
今年の水着を互いに披露する。浴衣の下にあらかじめ身に着けていたのだ。くるりと一回転して見せた真深は鮮やかな水色のフレアビキニ。トップとボトムにひらめくフリルが可愛らしく、一目惚れだった。グラビアアイドルみたいなポーズを決めたゆかりはスポーティーな印象の黒地に白いラインが入ったビキニで、活動的な彼女に良く似合っている。
二人だけのミニマムなファッションショーは続く。ＢＧＭは曲調を転じ激しくなり、思わず二人は手を取り、踏むステップもテンポアップしてゆく。
「カーリーってスタイルいいよね。それに、ダンスがこんなに上手いって、知らなかった」
「そりゃ、これが初披露だもんね。真深だけだよ～、ゆかりちゃんの本当の姿を知ってるのはね！」
曲のクライマックスに合わせて二人、大ジャンプを敢行する。着地に少しばかり大きな音が出てしまったが、使用人から「それはちょっと」とクレームが入ることもなかった。二人は顔を見合わせ、くすくすと笑う。手を繋いだままベッドへ倒れ込み、もう一つ笑い合った。
「これ着て海行くの、楽しみだね。真深」
「うん。夏祭りも一緒に行こうね。絶対だよ、カーリー」
笑顔が弾けたところで再びスマホがアップテンポを奏で始め、二人は慌てて立ち上がると笑いをこらえ切れず噴き出しながらに腰をくねらせ踊り狂った。
と朝永 真深が控えめにカーテンの中から飛び出せば、手島 ゆかりがくるくると回りながらに登場した。
「じゃじゃーん！」
真深は白地に風鈴、藤色の朝顔が舞い散る。ゆかりのそれは紺地に弾ける花火、浮かぶ蛍。双方浴衣のお披露目にいささか気恥ずかしく、頬は朱に染まりながらも笑顔が零れた。
時は７月。世が夏の盛りの暑さにあえぎ、寝子島高校もまた夏休みへと突入した頃合いであった。
「いいじゃん真深、かわいいかわいい！ いや～、お嬢様には白の浴衣が映えますな～」
「な、何よそれ。まぁ、ありがと……カーリーも似合ってるわよ。元気な色が合うわよね、あなたには」
「へへ、そう？ やっぱりそうか～、似合っちゃうか～」
寝子島シーサイドアウトレットにて、浴衣やら水着やら、今夏の必須となるアイテムを買い込んできた。そのお披露目会であった。互いに購入したものは秘密にしておいたのだ。部屋の中央には浴衣と合わせて買った下駄とか、ビーチサンダルに浮き輪にタオルにとあれこれグッズが並べられている。眺めているだけでも心が夏色となり弾けた。
「ってか、こんなに騒いでて大丈夫？ 怒られない？ 真深んチってやっぱこう、なんていうかこう……お嬢様～っ、て感じだよね」
「そんなに気を使わなくてもいいってば。全然普通だよ」
今日の朝永邸は静けさの中に寝そべる。いつものようにとも言えるが。両親は相変わらずの多忙で不在、使用人が数名常駐するも彼らは不用意に物音を立てたりしないプロだから、真深とゆかりがその気配を感じることはほとんどなかった。故に邸内に響くのはゆかりがスマホでかけるちょっとしたＢＧＭ、多くは流行のポップスやチルなLo-fiのプレイリストなどだ。それに二人の笑い声も。
明るく朗らかな親友のリズムはどちらかといえばマイペースな真深を力強く引っ張り、その強引が時に心地良かった。まぁ真深とて激情にかられてゆかりを振り回すこともある気分屋なものだから、そんなところで二人のバランスが保たれているのかもしれない。
「それよりカーリー、他には何買ったの？ あたしはこれ、浴衣に合うバッグも買ったんだ。ほら、この巾着みたいなやつ」
「おおー、かわいい！ 浴衣の柄とも合ってていいねいいね～。私はね、これにしたよ」
真深の手には小さくても収納上手な白に檜垣柄の巾着バッグ。ゆかりが肩にかけたのは天然素材のかごバッグだ。真深は軽やかに歩み、ゆかりの眼前でくるりとターン。振り返りながらに笑みを飛ばす。ゆかりはスキップ、軽妙なリズムと共に中々見事なダンスを披露する。部屋はステージとなり床はランウェイとなった。突発的ファッションショーは熱気を帯び、真深はゆかりのスマホをとってＢＧＭの音量を一段大きくした。真深の足も自然とステップを踏むがその動きは少々拙い。一方のゆかりは実に様になっている。女子高生が「踊ってみた」動画などを見ながら真似をしているうちに身についたらしい。
熱が入るあまり息が切れてきたところで、二人は頷き合った。
「さて、それじゃあ……」
「うん。メインディッシュ、いっちゃいますか」
「それを言うならメインイベントじゃない？」
「あはは！」
浴衣の襟元に手を差し入れる。一呼吸の後、一気に脱ぎ去った。
「「じゃじゃ～ん！！」」
今年の水着を互いに披露する。浴衣の下にあらかじめ身に着けていたのだ。くるりと一回転して見せた真深は鮮やかな水色のフレアビキニ。トップとボトムにひらめくフリルが可愛らしく、一目惚れだった。グラビアアイドルみたいなポーズを決めたゆかりはスポーティーな印象の黒地に白いラインが入ったビキニで、活動的な彼女に良く似合っている。
二人だけのミニマムなファッションショーは続く。ＢＧＭは曲調を転じ激しくなり、思わず二人は手を取り、踏むステップもテンポアップしてゆく。
「カーリーってスタイルいいよね。それに、ダンスがこんなに上手いって、知らなかった」
「そりゃ、これが初披露だもんね。真深だけだよ～、ゆかりちゃんの本当の姿を知ってるのはね！」
曲のクライマックスに合わせて二人、大ジャンプを敢行する。着地に少しばかり大きな音が出てしまったが、使用人から「それはちょっと」とクレームが入ることもなかった。二人は顔を見合わせ、くすくすと笑う。手を繋いだままベッドへ倒れ込み、もう一つ笑い合った。
「これ着て海行くの、楽しみだね。真深」
「うん。夏祭りも一緒に行こうね。絶対だよ、カーリー」
笑顔が弾けたところで再びスマホがアップテンポを奏で始め、二人は慌てて立ち上がると笑いをこらえ切れず噴き出しながらに腰をくねらせ踊り狂った。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2025年08月25日
- 参加申し込みの期限
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- 2025年09月01日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2025年09月01日 11時00分
