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足早にゆっくりと、あの雲みたいにいつまでも
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ある8月の朝。
「おはよう、綾花さん。いらっしゃい」
「おはようございます、珪さん。お邪魔します」
何しろ暑い日であった。ニュース番組に流れる天気予報コーナーではしきりに「熱中症対策を」と伝えてくるし、休日にも関わらず外を歩く者の姿もどこかまばらだ。溶けてしまいそうな熱気を避けて室内に涼を求めたのだろう。
そんなわけで
綾辻 綾花
と
早川 珪
の休みの過ごし方も涼しい家デートとなった。
「は~……冷房、最高です~」
「外は暑かったろう。ほら、冷たい麦茶だよ」
「わぁ、ありがとうございます!」
からんと氷が鳴る。キンキンに冷え切った麦茶は綾花の全身へ染み渡った。
「ふぅー……」
「ああ、今日は35度越えかぁ。暑いはずだよ」
「暑かったです……本当は外で、珪さんと手を繋いで歩きたかったですけど」
「まぁ、それはまた今度にね」
部屋の中でも楽しめることは多々ある。手始めに珪はテーブルの上を指した。
「古書店で掘り出し物をいくつか見つけてね」
「あっ、にゃんこ!」
猫写真集の数冊もあれば一日をご機嫌に過ごせることだろう。もちろん、隣に珪の温もりあってのことだが。
「あっ、お土産に冷たいゼリーを買ってきたんです。食べながら読みましょう!」
「美味しそうだね、ありがとう。それじゃ、お皿を出そうか」
二人が笑い合うたび青と赤のフルーツ入りゼリーが何だか嬉しそうに揺れた。
昼時。
「お昼ごはんは、冷やし中華ですよ~」
「あ、いいね。夏はやっぱりこれだね」
言わずとも手伝ってくれるのが珪の「素敵だな」と思う所の一つだ。綾花はきゅうりを、珪はハムを千切りにしていく。包丁は食材もリズムも軽やかに刻み綾花の胸も弾んだ。珪がトマトを半月切りにしてくれている間に、綾花は卵を溶いてフライパンで薄焼きにする。弱火でさっと焼いたらフライパンから下ろし、細切りにしていく。錦糸卵の出来上がり、具材の完成だ。
「おっと、お湯が沸いたよ」
「はーい。麺を茹でてもらえますか?」
「うん、任せて」
彼のエプロン姿も見慣れてきたと思いきや、これが何度眺めても新鮮だ。胸がときめく。
綾花はタレ作り。市販品も手軽で美味いがせっかくなので自作することにする。醤油、砂糖、酢、ごま油、水を混ぜ合わせたら小さじで一すくい。
「珪さん、あ~ん」
「ん……美味しいけどそうだね、もう少し醤油が欲しいかな?」
「分かりました、足しますね」
味見役として珪の舌程頼りになるものはないのだ。
完成したらテーブルに並べ「いただきます」、律儀に手を合わせた。タレを存分に回しかけてから啜る。
「うん、いいお味です。麺のゆで加減もちょうどいいですね」
「さっぱりしててのど越しも良くて、いくらでも食べられそうだよ」
麺は二玉半を茹でたがあっという間に平らげてしまった。それでもいささか物足りず、直後にデザートの登場となった。冷やしておいたスイカだ。
「大きいなあ。持ってくるの、大変だったんじゃない?」
「少しだけ。でも、珪さんと一緒に食べたかったので」
大きめに切り分け、残りは再び冷蔵庫で冷やしておく。豪快にかぶりつく……のもいいが今回はスプーンで上品にいただくことにする。
「わ、甘いですね!」
「うん、冷たくて美味しい……あ。綾花さん、口元に」
「え?」
珪の指が伸びてきて、綾花の唇の横についた種をつまんだ。綾花の頬は瞬間湯沸かし器のごとくに沸いた。
夕刻。
ベランダをそよぐ風はぬるいが昼間の暑気は随分と落ち着いた。二人並んで涼んでいると、近所の知り合いらしい小学生くらいの男の子が珪へ手を振り駆けて行った。
「この時間、公園に友達みんなとよく集まって遊ぶらしいよ」
「元気一杯ですね」
黄昏空に二人の笑いが溶ける。言葉少なに、ただ風の音が小さく耳元をなぞってゆく。
「珪さん、次は何を食べたいですか?」
「うん?」
「今度は私のお部屋で、お家デートにしましょう。珪さんの好きな物を作りますから」
「それは嬉しいな。そうだね……ああそうだ、夏野菜のカレーなんてどう? この前グルメ番組で紹介されてて、すごく美味しそうでさ」
話はゴム毬のように弾んだ。ちょうど階下の少女が腕に抱えて駆けてゆくあのボールのように。公園での遊戯に合流するのだろうか。確かに風は優しく熱気を払い、宵の口まで快適を保ってくれるだろう。
綾花は少しだけ汗ばむ肌を珪の肩へ預ける。しっとりと張りついて温かい。腕を絡めると彼のほうから綾花の肩を抱き、額へ唇を寄せた。
「ふふ……」
暮れてゆく夏の午後に綾花は満ちたりて微笑んだ。
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あとがき
担当マスター:
網 透介
ファンレターはマスターページから!
網です。
夏のフリーなお話でした。
まだまだ残暑は続きつつも、近頃は少しずつ落ち着いてきた所でしょうか。
しかしながらこの時期は、暑いのに最低気温は落ち込んできて寒暖差が身体に堪えます。風邪を引いたりしないよう気を付けたいですね。
それでは、また次回に。
網でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年08月25日
参加申し込みの期限
2025年09月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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