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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
【星幽塔】第十二階層 青白く燃える竜を狩れ！！
急：美味しく頂くのも１つの感謝の形
解体作業が終わると、豪と想花で散水する。バーガンディ曰く、こうして血を流しておかなければ竜や獣が寄ってくるかもしれないらしい。
「一応バーガンディから預かった獣避けの薬草も燃やすわよ」
ティオレが薬草の束に火をつけ、煙を漂わせる。寝子島出身の冒険者たちは「なんだか蚊取り線香に似ている匂いだ」と思ったとか……。
ある程度片付けが終わると、一同はバーガンディ先導のもと、安全に調理できる場所へと向かうのだった。
――１２階層、とある開けた場所。
そこには、解体された竜の肉を料理する猫獣人３人組の姿があった。バーガンディは竜の肉をすぐ調理できるよう、知り合いに準備してもらっていたようだ。
「さすがに生では食べないわよね」
「さすがに生では食べられないんぢゃよ。安心せい」
不安げな桜の言葉に、バーガンディは苦笑する。
彼女は竜の肉の一部を使うとひき肉に加工。それをつかってハンバーグを作るようだ。
「固い部分は煮込んだら美味しいかしら？」
「えぇ、煮込むとなかなか美味しいので早速下茹でをしています。完成をお楽しみに」
桜の問いにエプロンをした茶トラ猫獣人がご機嫌な様子で教えてくれた。
なんでも、煮込み料理には時間がかかるので血抜きをしたら固い部分だけを先にここへ運んでいたそうだ。
一方、想花はドラゴン肉の一部を干し肉にするべく加工していた。
それだけではなく、ハチワレ猫獣人と共にじっくりローストビーフならぬローストドラゴンの制作にも取り掛かっている。
「いい匂いがしてきたな。これは絶対美味しいぞ」
クレイグを手伝い食器を用意していた豪も、少しワクワクした様子で見守っている。想花は「普段より食べちゃうかもな」と小さく笑った。
ティオレは一足先に試食させてもらっていた。
「これが竜の肉ね……。あ、意外とイケるわね。なんだかお酒が飲みたくなる味わいだわ」
「竜の肉のジャーキーは一部の酒飲みや冒険者にとって必需品らしい。火が通りやすい部分はこうして野菜と炒めると塩コショウだけで絶品だ」
テーブルを拭いていたクレイグは「酒が無いのは残念だ」と笑い、ティオレもそれにつられる。彼女はちらりとゲットした素材を見、瞳を細めた。
「これはどんな武具になるのかしら」
「武器に防具にお守りといった所だろうな」
ティオレの問いにクレイグが髭を弄びながら考える。彼は「これだけあれば暫くは困らないかもな」といい笑顔を浮かべる。
（後でこれを売りに出そう。どれぐらいの価値があるのかしら）
ティオレは鞄に仕舞った宝石を思い、少し考えるのだった。
こうして完成した竜のハンバーグとローストドラゴン、竜の煮込み。良い香りが漂い、冒険者たちの中から腹の虫の声が……？
「あ、自分ですにゃ」
ではなく、ハチワレ猫獣人だった模様。
そろって手を合わせたり、祈ったりしてから口をつければ、どれもほっぺが落ちるような味わいだった。
「これ、食べ応えがありますね」
ぴりりがハンバーグを口にし、目を丸くする。桜も自分が作ったハンバーグを口にして驚いた。旨味が広がるのに、くどくないのだ。よく捏ねた為ふわふわしているが、噛めば噛むほど美味しい。
「これが……竜の味？」
「いや、竜の種類にもよるのぢゃ。どんなに血抜きをしても血生臭くて食べられない種類もいれば、このように旨い種類もいるのぢゃよ」
バーガンディはかかかと笑いながら煮込み料理に舌鼓を打つ。そちらは程よいほろほろ加減と野菜の歯ざわりがよく、豪は「食べている間に溶けた……？」と驚いているようだった。
「こちらは上品な味わいね。調理法で変わるのは面白いわ」
「うん。すっごく面白い」
想花も煮込みを食べながらこくこく頷く。
その間に、猫獣人の一人がローストドラゴンを丁寧に切ってくれていた。こちらはしっとりとしており、旨味がまろやかに。
「ローストビーフよりちょっと弾力があるけど、なかなかいいもんだな……」
野菜と共に食べながら豪が瞳を輝かせる。ティオレは「やっぱりお酒が欲しくなるのよね」と少し寂し気に聞こえる声を漏らす。
焼き加減も丁度いい、と褒められ想花とハチワレ猫獣人とハイタッチ。
クレイグは上機嫌で冒険者たちを見た。
「美味しい竜の料理も食べられた。素材も手に入れた。文句なしの大成功だ。報酬は弾ませてもらう」
彼の言葉に、冒険者たちはそれぞれ笑みをこぼすなりガッツポーズをするなりして喜びをかみしめたのだった。
こうして１２階層での狩りは終わった。
だが、次は別の階層でクレイグと狩りをするかもしれない。
（終）
解体作業が終わると、豪と想花で散水する。バーガンディ曰く、こうして血を流しておかなければ竜や獣が寄ってくるかもしれないらしい。
「一応バーガンディから預かった獣避けの薬草も燃やすわよ」
ティオレが薬草の束に火をつけ、煙を漂わせる。寝子島出身の冒険者たちは「なんだか蚊取り線香に似ている匂いだ」と思ったとか……。
ある程度片付けが終わると、一同はバーガンディ先導のもと、安全に調理できる場所へと向かうのだった。
――１２階層、とある開けた場所。
そこには、解体された竜の肉を料理する猫獣人３人組の姿があった。バーガンディは竜の肉をすぐ調理できるよう、知り合いに準備してもらっていたようだ。
「さすがに生では食べないわよね」
「さすがに生では食べられないんぢゃよ。安心せい」
不安げな桜の言葉に、バーガンディは苦笑する。
彼女は竜の肉の一部を使うとひき肉に加工。それをつかってハンバーグを作るようだ。
「固い部分は煮込んだら美味しいかしら？」
「えぇ、煮込むとなかなか美味しいので早速下茹でをしています。完成をお楽しみに」
桜の問いにエプロンをした茶トラ猫獣人がご機嫌な様子で教えてくれた。
なんでも、煮込み料理には時間がかかるので血抜きをしたら固い部分だけを先にここへ運んでいたそうだ。
一方、想花はドラゴン肉の一部を干し肉にするべく加工していた。
それだけではなく、ハチワレ猫獣人と共にじっくりローストビーフならぬローストドラゴンの制作にも取り掛かっている。
「いい匂いがしてきたな。これは絶対美味しいぞ」
クレイグを手伝い食器を用意していた豪も、少しワクワクした様子で見守っている。想花は「普段より食べちゃうかもな」と小さく笑った。
ティオレは一足先に試食させてもらっていた。
「これが竜の肉ね……。あ、意外とイケるわね。なんだかお酒が飲みたくなる味わいだわ」
「竜の肉のジャーキーは一部の酒飲みや冒険者にとって必需品らしい。火が通りやすい部分はこうして野菜と炒めると塩コショウだけで絶品だ」
テーブルを拭いていたクレイグは「酒が無いのは残念だ」と笑い、ティオレもそれにつられる。彼女はちらりとゲットした素材を見、瞳を細めた。
「これはどんな武具になるのかしら」
「武器に防具にお守りといった所だろうな」
ティオレの問いにクレイグが髭を弄びながら考える。彼は「これだけあれば暫くは困らないかもな」といい笑顔を浮かべる。
（後でこれを売りに出そう。どれぐらいの価値があるのかしら）
ティオレは鞄に仕舞った宝石を思い、少し考えるのだった。
こうして完成した竜のハンバーグとローストドラゴン、竜の煮込み。良い香りが漂い、冒険者たちの中から腹の虫の声が……？
「あ、自分ですにゃ」
ではなく、ハチワレ猫獣人だった模様。
そろって手を合わせたり、祈ったりしてから口をつければ、どれもほっぺが落ちるような味わいだった。
「これ、食べ応えがありますね」
ぴりりがハンバーグを口にし、目を丸くする。桜も自分が作ったハンバーグを口にして驚いた。旨味が広がるのに、くどくないのだ。よく捏ねた為ふわふわしているが、噛めば噛むほど美味しい。
「これが……竜の味？」
「いや、竜の種類にもよるのぢゃ。どんなに血抜きをしても血生臭くて食べられない種類もいれば、このように旨い種類もいるのぢゃよ」
バーガンディはかかかと笑いながら煮込み料理に舌鼓を打つ。そちらは程よいほろほろ加減と野菜の歯ざわりがよく、豪は「食べている間に溶けた……？」と驚いているようだった。
「こちらは上品な味わいね。調理法で変わるのは面白いわ」
「うん。すっごく面白い」
想花も煮込みを食べながらこくこく頷く。
その間に、猫獣人の一人がローストドラゴンを丁寧に切ってくれていた。こちらはしっとりとしており、旨味がまろやかに。
「ローストビーフよりちょっと弾力があるけど、なかなかいいもんだな……」
野菜と共に食べながら豪が瞳を輝かせる。ティオレは「やっぱりお酒が欲しくなるのよね」と少し寂し気に聞こえる声を漏らす。
焼き加減も丁度いい、と褒められ想花とハチワレ猫獣人とハイタッチ。
クレイグは上機嫌で冒険者たちを見た。
「美味しい竜の料理も食べられた。素材も手に入れた。文句なしの大成功だ。報酬は弾ませてもらう」
彼の言葉に、冒険者たちはそれぞれ笑みをこぼすなりガッツポーズをするなりして喜びをかみしめたのだった。
こうして１２階層での狩りは終わった。
だが、次は別の階層でクレイグと狩りをするかもしれない。
（終）
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2025年08月03日
- 参加申し込みの期限
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- 2025年08月10日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2025年08月10日 11時00分
