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【星幽塔】第十二階層 青白く燃える竜を狩れ！！
序：狩猟開始！
集まった冒険者たちとバーガンディ・アッシュが助っ人を頼んでいた猫獣人の３人は、陣形を組む。
前衛にハンマーを構える龍目 豪とクレイグ・ドナハ、ロングソードを握るティオレ・ユリウェイス、メイスを握る笛吹 ぴりり、盾を構えるハチワレ猫獣人が並ぶ。
ティオレは小さくため息を吐く。最近はうだるような暑さが続き、やる気も起きずだらけた生活をしていた。それでは身体がなまる、と手ごろなトレジャーハンティングのネタを探していた所クレイグが素材を得るべく狩りを行う事を聞いたのだ。
（さて、この身軽さで戦うとするか）
彼女は腕利きの盗賊である。普段はダガーを得物として使うが、今回はロングソードを使うらしい。後は軽装である。機動力は可能な限り削ぎたくはない。
そんなティオレに、ハチワレ猫獣人が目を向け頷く。彼がカバーリングをしようと言っているようだった。
「炎が厄介だな……」
豪は眼前の竜が持つ尻尾が炎に包まれるのを見、歯噛みする。彼はちらりとぴりりを見、声をかけた。
「笛吹、困ったことがあったらすぐに言ってくれ」
「！ はいっ、ありがとうございますっ」
やはりぴりりは緊張しているようだったが、豪が声をかけた事で少し力が抜けたように見える。クレイグはハンマーを構えると豪たちに声をかけた。
「こいつの肉はかなり旨い。がっつり素材と肉を得る為にも手を貸してくれ」
「おうっ！」
豪がハンマーを構え直し、不敵な笑みをこぼす。ティオレは「油断しないでよ」とくぎを刺し、ぴりりは「頑張りますっ」と得物を握り締めた。
少し下がったところに、クロスボウを構える水上 桜と、盾を構える茶トラ猫獣人。そして、その後ろにはメイスを構えた月原 想花と白い手袋をつけた鷲尾 礼美、三毛猫獣人が戦いの火ぶたが切って落とされる瞬間を待っていた。
（私の役割は……、軽装とこの武器を活かすならば囮よね）
体力が続く限りは動きたい。だが、逃げてばかりでは埒が明かない。勿論、タイミングが合えばアウトレンジから攻撃も考える。
（ぼくは戦闘能力ってあんまりないし、後方支援かな）
想花が眼鏡を正しながら視線の先にいる竜、青炎竜ソフィードを見る。竜は、獰猛な眼差しが冒険者たちに向いており、襲い掛かるタイミングを計っているようだ。
「ファンタジー小説ではお馴染みといってもいいドラゴンとの戦闘か……」
「怖いけれど、ちょっとワクワクしてきたかも」
礼美が髪を耳にかけながらにっこり笑う。彼女の様子に想花と桜も程よく緊張が解れたようだ。
「先生も気を付けてください！ なかなか手ごわそうだから！」
桜の言葉に、礼美は「えぇ」と頼もしい笑みで頷いた。
冒険者たちの存在に、竜も気づいていた。竜は尻尾の宝石を煌々と輝かせると浮かび上がった炎を早速飛ばしてくる。
「いけっ！」
すぐさま想花が放水し、前衛組の被弾を防いだ。立ち上る湯気を払い、クレイグと豪がハンマーをぶつける。派手な音を立てて宝石の棘がついた尻尾と激突する。
同時に水が飛び散る。豪が放った水の壁が上がろうとする炎を押さえつける。
そして死角からティオレが切りつけ、的確にダメージを与えている。それに続くのはぴりり。彼女もまた手にした武器で殴りつけ、合間に桜が放った矢が竜を掠める。
（どう考えても長期戦はこちら側にとって不利ね。……いくら水を使う仲間がいるとしても。だったら……！）
ティオレはすかさず踵を返し、再び鋭い一撃を見舞う。
「攻めて攻めて攻めまくるわよ！ 続いて！」
「あぁ！」
クレイグが勢いよくハンマーを叩きつけ、それに豪は続こうとした。……だが、再び尻尾の宝石が輝きだした事に気づく。
「来るぞ！」
「任せて」
豪の言葉に反応し、想花が手にしたメイスから水を放出する。青い炎が水の中で煌めき、竜が彷徨を上げる。
隙をついてティオレが切りつけ、桜が茶トラ猫獣人と共に動いて竜の視界へと入っていく。思わず鋭い眼光に足が竦みそうになるが、それでも自分に喝を入れ桜は笑う。
「ほら、こっちこっち！」
誘うような動きで翻弄し、竜が桜へと爪を向ける。茶トラ猫獣人はいつでも彼女を庇えるよう盾を構え、桜は桜でクロスボウを向ける。――そこに、大きな隙が生まれ、飛び込んだ者がいた。ぴりりである。
「やあっ！」
ぴりりが竜の足に武器を叩きつけ、「ナイス！」とティオレが声をかけながら反対側を切りつける。
「この調子で、竜にダメージを与えていくぞ！」
クレイグがハンマーを振り上げながら鼓舞し、冒険者たちはそれぞれ声を上げた。
「ふむ……」
木の上から様子を見ていたバーガンディは、髭を弄びながら目を細める。
（青炎竜の奴、随分動きが鈍いのぢゃ。……まだ本気ぢゃないのぉ）
しかし、彼に不安はない。彼は楽し気に笑うと「怪我には気を付けるのぢゃ」と呟いた。
集まった冒険者たちとバーガンディ・アッシュが助っ人を頼んでいた猫獣人の３人は、陣形を組む。
前衛にハンマーを構える龍目 豪とクレイグ・ドナハ、ロングソードを握るティオレ・ユリウェイス、メイスを握る笛吹 ぴりり、盾を構えるハチワレ猫獣人が並ぶ。
ティオレは小さくため息を吐く。最近はうだるような暑さが続き、やる気も起きずだらけた生活をしていた。それでは身体がなまる、と手ごろなトレジャーハンティングのネタを探していた所クレイグが素材を得るべく狩りを行う事を聞いたのだ。
（さて、この身軽さで戦うとするか）
彼女は腕利きの盗賊である。普段はダガーを得物として使うが、今回はロングソードを使うらしい。後は軽装である。機動力は可能な限り削ぎたくはない。
そんなティオレに、ハチワレ猫獣人が目を向け頷く。彼がカバーリングをしようと言っているようだった。
「炎が厄介だな……」
豪は眼前の竜が持つ尻尾が炎に包まれるのを見、歯噛みする。彼はちらりとぴりりを見、声をかけた。
「笛吹、困ったことがあったらすぐに言ってくれ」
「！ はいっ、ありがとうございますっ」
やはりぴりりは緊張しているようだったが、豪が声をかけた事で少し力が抜けたように見える。クレイグはハンマーを構えると豪たちに声をかけた。
「こいつの肉はかなり旨い。がっつり素材と肉を得る為にも手を貸してくれ」
「おうっ！」
豪がハンマーを構え直し、不敵な笑みをこぼす。ティオレは「油断しないでよ」とくぎを刺し、ぴりりは「頑張りますっ」と得物を握り締めた。
少し下がったところに、クロスボウを構える水上 桜と、盾を構える茶トラ猫獣人。そして、その後ろにはメイスを構えた月原 想花と白い手袋をつけた鷲尾 礼美、三毛猫獣人が戦いの火ぶたが切って落とされる瞬間を待っていた。
（私の役割は……、軽装とこの武器を活かすならば囮よね）
体力が続く限りは動きたい。だが、逃げてばかりでは埒が明かない。勿論、タイミングが合えばアウトレンジから攻撃も考える。
（ぼくは戦闘能力ってあんまりないし、後方支援かな）
想花が眼鏡を正しながら視線の先にいる竜、青炎竜ソフィードを見る。竜は、獰猛な眼差しが冒険者たちに向いており、襲い掛かるタイミングを計っているようだ。
「ファンタジー小説ではお馴染みといってもいいドラゴンとの戦闘か……」
「怖いけれど、ちょっとワクワクしてきたかも」
礼美が髪を耳にかけながらにっこり笑う。彼女の様子に想花と桜も程よく緊張が解れたようだ。
「先生も気を付けてください！ なかなか手ごわそうだから！」
桜の言葉に、礼美は「えぇ」と頼もしい笑みで頷いた。
冒険者たちの存在に、竜も気づいていた。竜は尻尾の宝石を煌々と輝かせると浮かび上がった炎を早速飛ばしてくる。
「いけっ！」
すぐさま想花が放水し、前衛組の被弾を防いだ。立ち上る湯気を払い、クレイグと豪がハンマーをぶつける。派手な音を立てて宝石の棘がついた尻尾と激突する。
同時に水が飛び散る。豪が放った水の壁が上がろうとする炎を押さえつける。
そして死角からティオレが切りつけ、的確にダメージを与えている。それに続くのはぴりり。彼女もまた手にした武器で殴りつけ、合間に桜が放った矢が竜を掠める。
（どう考えても長期戦はこちら側にとって不利ね。……いくら水を使う仲間がいるとしても。だったら……！）
ティオレはすかさず踵を返し、再び鋭い一撃を見舞う。
「攻めて攻めて攻めまくるわよ！ 続いて！」
「あぁ！」
クレイグが勢いよくハンマーを叩きつけ、それに豪は続こうとした。……だが、再び尻尾の宝石が輝きだした事に気づく。
「来るぞ！」
「任せて」
豪の言葉に反応し、想花が手にしたメイスから水を放出する。青い炎が水の中で煌めき、竜が彷徨を上げる。
隙をついてティオレが切りつけ、桜が茶トラ猫獣人と共に動いて竜の視界へと入っていく。思わず鋭い眼光に足が竦みそうになるが、それでも自分に喝を入れ桜は笑う。
「ほら、こっちこっち！」
誘うような動きで翻弄し、竜が桜へと爪を向ける。茶トラ猫獣人はいつでも彼女を庇えるよう盾を構え、桜は桜でクロスボウを向ける。――そこに、大きな隙が生まれ、飛び込んだ者がいた。ぴりりである。
「やあっ！」
ぴりりが竜の足に武器を叩きつけ、「ナイス！」とティオレが声をかけながら反対側を切りつける。
「この調子で、竜にダメージを与えていくぞ！」
クレイグがハンマーを振り上げながら鼓舞し、冒険者たちはそれぞれ声を上げた。
「ふむ……」
木の上から様子を見ていたバーガンディは、髭を弄びながら目を細める。
（青炎竜の奴、随分動きが鈍いのぢゃ。……まだ本気ぢゃないのぉ）
しかし、彼に不安はない。彼は楽し気に笑うと「怪我には気を付けるのぢゃ」と呟いた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2025年08月03日
- 参加申し込みの期限
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- 2025年08月10日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2025年08月10日 11時00分
