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3N
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大丈夫だ。
八神 修
は暑さにあえぐ己を軟弱者などと叱咤するが、誰しも暑いものは暑いのだ。修の根性が足りないとかもはやそういう次元の話ではないのだ。この夏も連日猛暑日を記録し人体にとって危険な暑さが続いている。熱中症で搬送される人は老若男女後を絶たず、今日も都内には救急車のサイレンが引っ切り無しに鳴り響く。
「ヒートアイランド現象というやつか……」
かぶった帽子のつばの下から、手心も無く焦熱を地上へ送り続ける太陽を見上げる。本当に容赦というものがないが、近年の気温上昇の要因は気候変動に加えて都市部の高温化の影響が顕著である。アスファルトやコンクリートなどの人工被覆域では日射の熱が蓄積しやすく冷えにくい。高層建築が地表面からの放射冷却を弱め、風の通りも悪く熱を逃がすことができなくなってしまう。修が現在暮らす東京都内などはその最たるものだろう。
「もう少し手加減してくれよ」
神魂某が声を聞いて気を利かせて、気温を下げたり雪を降らせたりするような展開を少し期待するも、どうやら誰の耳にも届かなかったらしい。修は苦笑いを一つ浮かべて歩く。
今日は書店巡りをするつもりだったが、早めに切り上げることにする。目的なく運命的な出会いを求めて行脚するのも悪くないが、この炎天下では修験者も水分不足でひっくり返るだろう。無理はせぬことだと己を戒める。
「うぬぅ」
それにしても暑い。直上の陽熱と大地の反射の波状攻撃で、電子レンジの中にいるみたいだ。このままでは茹で上がってしまう。
「おっ……3Nか」
3N(サーティニャン)アイスクリームの特徴的な看板を目にするなり修の足はぐるりとそちらを向いた。磁石が北を指すのと同じくらい必然的な理屈である。修はいささかふらつきながら店舗へと吸い込まれていき、すぽんと収まった。
「ほおお……」
思わず妙な声が漏れた。店内はギンギンにエアコンが効いており地獄のような熱波は塵ほども侵入してはこない。まるでここは聖域ではないか。ほぅっと思わず緩んだ顔を、気が付くと親子連れが見ていて笑われてしまった。
「ご注文お決まりですかー?」
「ああ、はい。ええと」
所在なく頭をかきつつメニューを覗き込む。さてどんなフレーバーで攻めようか。修は甘味を好むが3Nは初めてだ。興味深く眺めているとこれが、アイス一辺倒ではないことに気づく。
「ふむ。では、このスマッシュソーダの白桃にトッピングの……桃の果肉入りシャーベットを。それからこの、限定ダブルカップもください。フレーバーはカナディアンロードに抹茶で」
「かしこまりました。ところで、試食も可能ですがいかがですか? おすすめはこちらのニャンピースコラボソルベで」
「うお、すごい色だな……キャラクターのアクリルチャームがついてくるのか。へえ」
テイスティスプーンで一口試食ができるのも3Nの特徴らしい。目を引く極彩色の紫色を店員の勧めで試食すると、これがなかなか。いけるではないか。
「いいですね。これもお願いします」
「ありがとうございまーす!」
ちょっとしたカフェのプレートメニューのような充実ぶりに、頼みすぎたかと思いつつも心躍った。
奥の席へ行き、早速アイスフロートのソーダを一口含むとなんとも爽快だ。ザクザクの氷の感触もいい。何より冷たい。夏場において冷たいのは正義だ。額のあたりに重く溜まっていた熱が急激に引いていくのを感じる。続いてカップアイスにスプーンを伸ばし一すくい。甘い。目の覚めるような甘さというより、修にとってちょうど良い具合だ。
「うん。これはいいな」
勉学に励む合間に糖分の補充は必要だ。今時期にはこの冷たさもありがたい。通い詰めてしまいそうだ。いい出会いに満足し、先ほど書店で購入した雑誌を開く。医学の専門誌の今月号だ。修をして難解な書を紐解くにはまさしく、アイスクリームの甘味が実に程良い。
「…………」
「うん?」
ふと気が付くと向かいの席に座っている男の子がじっと修の前のテーブルを見つめている。先ほどの親子連れだ。男の子はまだ幼稚園くらいだろうか。瞳は輝き一心に注がれる視線はテーブルの上の限定ダブルカップへ向いていた。正確にはそこへ添えられている人気漫画ニャンピースのコラボアイテム、海賊一味のマスコット兼船医であるニャッパーのアクリルチャームだった。
当初は恋人の
七夜 あおい
がこちらへ戻ってきた時にでもプレゼントしようかと思っていたが、ピンと閃いた。席を立つと、親子の母親にまず失礼、と声をかける。
「ちょっといいかな。お子さんに渡したいものがあって」
アクリルチャームを差し出すと男の子の目は真夏の太陽めいてぎらついた。
「これなんだが、実はもう一つ持っていてね。せっかくだから君にもらって欲しいと思っているんだが、どうだろう? 欲しいかい?」
「欲しい!」
出会いは一期一会。希少な書籍もそう、限定コラボ商品もそう。チャームは彼の手へと渡る運命にあったのだろう。申し訳なさそうに幾度も頭を下げる若い母親に笑いかけ、医学雑誌を堪能するのに戻る。
窓の向こうには相も変わらず陽炎の揺れる熱気が立ち込めるが、店内は驚く程に快適だ。アイスだって早々に溶けることもなく長く楽しめる。こんな店があったのか、と修はスプーンを口へ運び満足げに笑んだ。またぜひ訪れようと思う。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月14日
参加申し込みの期限
2025年07月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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